イスラエル・トルコ、シリア基地空爆で緊張=駐留巡り対立、影響力狙いも

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 【カイロ時事】イスラエル軍がシリア北西部の基地を空爆したことをきっかけに、シリアと緊密な関係を築くトルコとイスラエルの緊張が高まっている。トルコが同基地に駐留する動きを見せたためとイスラエルは主張しているが、トルコ側は否定。シリアへの影響力拡大を巡り、両国の対立が続いている。
 イスラエル軍は18日、シリア北西部にあるアブ・ドゥフール空軍基地を空爆。イスラエル首相府は「シリアがトルコ軍部隊の展開を許可し、安全保障に関するイスラエルとの合意を破ろうとした」ためだと指摘し、トルコとシリアの関係強化の動きをけん制した。
 これに対し、トルコ大統領府は19日、X(旧ツイッター)で「根拠のない主張だ」と反論。イスラエルの軍事行動を静観することが多い米国のバラック・シリア担当特使も、攻撃は「地域の安定に寄与しない、不必要な事態悪化を招くものだ」と異例のイスラエル批判を展開した。
 シリアでは2024年、シャラア暫定大統領が率いる反体制派がアサド政権を打倒。トルコはシャラア氏を後押ししてきた経緯から、暫定政権発足後も復興や経済再建などを通じ、関係強化を図っている。
 一方、イスラエルはシリアに地上部隊を送って圧力をかけ、安全保障協定の締結を目指している。同国南部を非武装地帯にして自国への脅威を減らす狙いがあるが、シリアを舞台にイスラエルとトルコが利害を争う構図が続く。
 イスラエルは20日もカッツ国防相が「エルドアン(トルコ大統領)は自国をシリアでの危険な冒険に巻き込んでいる」と批判のトーンを強めた。10月に総選挙を控えるイスラエルのネタニヤフ首相には、トルコとの対決姿勢を国内に示すことで支持を伸ばす思惑もあるとみられる。 
〔写真説明〕イスラエルのネタニヤフ首相(左)とトルコのエルドアン大統領(AFP時事)