神奈川県で建設が進む圏央道の未開通部。そのアクセス路線の一つで、主に藤沢方面を連絡するのが「横浜藤沢線」です。計画から70年近く経っても未完成の路線ですが、圏央道にどう関連してくるのでしょうか。
圏央道の「下道」=横浜藤沢線
神奈川県で圏央道の未開通部である「横浜環状南線」(釜利谷JCT~戸塚IC)と、「横浜湘南道路」(栄JCT~藤沢IC)の建設が進められています。両区間ができれば、新湘南バイパスから横浜横須賀道路・首都高湾岸線に通じる釜利谷JCT、そして国道1号が相互に結ばれ、東名に代わって横浜を介した首都圏の大動脈が形成されます。
その両者の交点となるのが栄JCTです。横浜市栄区田谷町の田んぼの中に、何層もの高架橋がぐるぐるに絡み合った複雑なJCTが形成されています。
高架橋工事はまだ続いているものの、周辺の地上部でも道路建設が進んでいます。その最大のものが「横浜藤沢線(田谷小雀工区)」です。主に横浜湘南道路の高架下に沿って、藤沢方面へ延びる並行道路となります。また、栄JCTに併設される栄ICへの主なアクセス道路の役割も担います。
栄JCTの周辺では、環状4号線と交わる県道「田谷藤沢線」が横浜湘南道路の高架に沿って続いています。この道を南下して鎌倉市に入ると、4車線の都市計画道路としての横浜藤沢線が藤沢市内まで延びています。なお、この拡幅された区間は2025年12月に鎌倉市内から横浜市境まで“暫定3車線”で延伸したばかりです。
横浜藤沢線の田谷小雀工区は、これを横浜市域まで延長させ、さらに栄JCTの高架下を突っ切って、JCTの北東端にあたる柏尾川西岸までを新設する事業です。栄ICの料金所は、このJCT北東部の地上に設置されます。
70年経っても全然できない道路だが…
そもそも横浜藤沢線は、横浜市の上永谷駅付近から江ノ島までをナナメにズバッと結ぶ全線計画延長・約14.3kmの壮大な都市計画道路です。しかし、1957(昭和32)年の都市計画決定から半世紀以上が経過しても、現時点で開通しているのは起点側である横浜市港南区内の約1.2kmと、前出した鎌倉~藤沢市内の約3.9kmのみです。田谷小雀工区の柏尾川から先、JCTの北東部は住宅街となっており、横浜藤沢線が通るメドは全く立っていません。
それでも、横浜藤沢線が田谷小雀工区までできると、柏尾川西岸を南下する県道402号と接続するため、環状4号線と立体交差しつつ、JR大船駅、建設中の村岡新駅、そして藤沢駅まで1本道で結ばれます。高速アクセスと地域ネットワークを形成するうえでも要となる路線です。
横浜藤沢線の田谷小雀工区は2024年度末時点で用地88%、事業全体では69%の進捗。栄JCTの高架橋工事が終わると一気に進みそうです。事業期間は2028年度までとなっています。
また開通効果として、環状4号線と田谷藤沢線が交わる田谷交差点の渋滞を招く複雑なクランク形状が変更されるため、渋滞の解消も見込まれるといいます。
なお、横浜環状南線、横浜湘南道路の開通見込みは現時点では白紙です。