中道改革連合、立憲民主党、公明党の合流協議が、結論を出すめどとした8月末に向けて大詰めを迎えている。立民を支援してきた「ものづくり産業労働組合(JAM)」の安河内賢弘会長は時事通信のインタビューに応じ、違いを乗り越えて多数派を形成し、「政策を実現する政党」を目指すよう要望。政権交代可能な党に向け、明確なビジョンを示すべきだと訴えた。
―協議をどうみるか。
違いを乗り越え、包摂し、小さな合意を積み上げる努力が重要だ。英国の今の労働党政権は以前と全く違う政策だが、別の党ではないところに強さがある。党大会や党首選で違いを克服する。ばらばらになるのではなく、違いを認め合いながら対話して多数派を構成し、政策を実現する党を目指してほしい。そうした対話を(野党は)怠ってきたのではないか。それができなければ、政権交代の資格はない。
―世論調査では、合流の期待感が低い。
単なる数合わせ、選挙のための野合と思われているなら当然の結果だ。単純に党が大きくなればいいとか、何に反対する党かではなく、誰のための党で、自民・維新政権にはできない社会像、国家ビジョンを示す不断の努力がなければ、支持率は上がらない。
―中道結党、衆院選の結果はどうみたか。
結党当初は期待感はあったが、物語がなかった。今、誰の責任かという議論が先行しているのは極めて残念だ。当時、国民が高市政権に期待したことをしっかり分析し、(政権が)できていないことを野党が実現すると物語で語ることが重要だ。
―中道の基本政策は見直すべきか。
政策そのものに違和感はない。なぜ維持するかしっかり語り、詳細な肉付けの議論をしてほしい。
―組合員の声は。
「中道は元の立民に戻るべきだ」「国民民主党支援を基軸にすべきだ」「早期に合流すべきだ」などさまざまな意見がある。協議の結論が出れば、われわれも一定の決断をしなければならない。
―比例代表を含めた参院選の戦い方は。
政権交代可能な2大政党的体制をつくるためには、政党支持率10%を目指さないと話にならない。比例をどうするかは選挙直前でもできる話だ。比例で10人通せる党ができれば、いろいろな選択肢が出る。この国にリベラルな党が残るかどうかの瀬戸際なので、今議論すべきことではない。
JAM 機械、金属製造業の中小企業労組などから成る連合傘下の産業別労働組合。組合員は約40万人。参院選では基幹労連と3年ごとに交互に比例代表候補を立民から擁立している。
〔写真説明〕インタビューに答える「ものづくり産業労働組合(JAM)」の安河内賢弘会長=6日、東京都港区