“ごく一部が超凶悪”な富士山横断の国道を走ってみた 「とんでもない理由で通行止め」の場合も!?

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富士山南側の裾野を横断する国道469号は、一部区間が“酷道”として知られます。それ以外の区間でも、珍しい理由で通行止めになることもあります。

富士の裾野を東西横断する国道に“酷な区間”

 山梨県の最南端・南巨摩郡南部町。東に隣接する静岡県富士宮市から、さらに東の御殿場市へと陸路で目指す場合、10kmほど南の新東名高速道路を使い、途中の愛鷹山を避けながらグルッと迂回するようにアクセスするのが一般的です。

 このコースを使わない場合、富士宮市から御殿場市までの東西に伸びる唯一の国道469号を使ってアクセスすることになるわけですが、この一部区間が「富士宮屈指の酷道」として知られる凶悪な道でもあります。

 国道469号は御殿場市を起点とし、山梨県南部町を終点とする全長58kmの国道ですが、「桜峠」付近の山深いエリアについては際立った酷道区間として、地元でよく知られています。

 筆者はあえてこの酷道区間を走ってみようと訪れましたが、事前情報によれば、まさにこの「桜峠」付近が、道路工事のため日中は通行止めになるとのことです。

「工事中の酷道……ちょっとヤバいんじゃないか」と悪い予感が頭をよぎりましたが、通行止めの時間を避けて行くことを決意。早起きし、里山エリアの柚野付近の県道75号を経由し、国道469号に入ることにしました。

カーブに設置されたミラーも、強い日差しと杉の影でよく見えない

 柚野エリアの国道469号は幅員こそ狭いものの、どこかで牧歌的で“酷道”のような凶悪な印象はありません。しかし、「桜峠」がある白水山に近づくにつれ、急な坂道が続きます。場所によっては道路工事が行われていたり、後の「通行止め」の時間を待つ設置予定のポールなどが置かれていたりします。

 恐ろしくなる気持ちを抑えながらさらに進み、白水山に入ったところで国道469号は一気に酷道の表情を見せます。

 クルマ1台がギリギリ通れる細い区間も対面通行です。カーブのところどころにミラーがありますが、強い日差しと無数の杉の木の影が邪魔してよく見えません。道沿いの崖にはガードレール未設置の区間が多く、運転を誤ってしまう、あるいは事故を起こしてしまうなどすれば、崖のほうへと滑落してしまいそうです。

 ときどきガードレールが設置された区間もありますが、これは目視では直角に映るほどの急カーブが多いです。その光景に、自ずとアクセルペダルを踏む力が弱まります。

工事車両に道を譲ってもらい、恐る恐る下山

 ただし、この酷道区間はそう長くありません。3kmほどで国道469号の傾斜が弱まり、やがて「桜峠」と書かれた標識が出てきました。さらに進むと、「桜峠」の展望台入口も見えてきます。ただし駐車場はないため四輪車でアクセスする場合、展望台へ登るのは物理的に無理でした。泣く泣く展望台を諦め、来た道を引き返すことにしました。

 途中、通行止め後の道路工事に備えて工事車両が道を塞いでいました。幸いにもすぐに車両をどけてくれたので、恐る恐るではありましたが、無事に下山することができました。

山宮バイパス付近の区間ではロケット砲の射撃演習も!?

 地図だけを見れば、国道469号の酷道区間は、この「桜峠」付近のみで、あとは比較的真っ直ぐな道が多いように見えます。

 しかし、実はさらに東にある元有料道路の富士宮道路・北山ICを越えた山宮から村山までの区間は、クルマ同士のすれ違い困難や見通しの悪さが問題視されていました。その後長らくバイパス工事のために、分断されていました。

 ようやく2017年に全長2.7kmの山宮バイパスが開通し、ずいぶんと走りやすい道路になりました。ただし、今でも国道469号が通行止めになることはあるようです。

 それは積雪などの悪天候の際と、御殿場側の東富士演習場で自衛隊などの射撃演習や訓練が実施される際のこと。2026年5月にも、アメリカ海兵隊がロケット砲システム「HIMARS」の演習を行うため国道469号が一部閉鎖されました。そんな類いまれな道路としても、この国道469号は地元でよく知られています。