最大震度7を観測した熊本県宇城市では、建物の公費解体などに必要な罹災(りさい)証明書を求め、住民が次々に受付窓口を訪れた。住民からは「まだ再建は考えられないが、初めの一歩だ」との声が出た。
宇城市はこの日、市役所本庁舎1階に窓口を設置。受け付けは午前9時からだったが、多くの住民が早朝から列をつくった。
窓口を訪れた同市不知火町の60代女性は「修理して住み続けたいが、罹災証明書がないと何もできない」とこぼす。無事に申請できたといい、「ほっとした。まだ再建までは考えられないが、ひとまず初めの一歩だ」と胸をなで下ろした。
同市小川町の50代男性もこの日、申請にこぎ着けた。男性は「自宅は大変な状況。申請できてよかったが、早く日常の生活に戻りたい」と話す。
ただ、宇城市の初日分の申込枠は200組で、受け付けはすぐに終了。申し込めなかった同市の外村孝雄さん(67)は「屋根の瓦は落ち、外壁もバラバラ。来たら既に受け付けが終わっていて、申請に何が必要なのかもあまり分からなかった」と肩を落とした。
震度6強を観測した美里町も31日、申請書の受け付けを開始。既に始まっている熊本市や宇土市などではマイナポータルでのオンライン申請も可能という。震度7を観測した氷川町では、被害状況の確認や避難所の対応に追われ、窓口での受け付けを始めるめどが立っていない。
〔写真説明〕地震で被災した建物の公費解体などに必要な罹災(りさい)証明を申請する人(手前)=31日、熊本県宇城市