本当に「暑い」のか? 新幹線「ひかり」弱冷房車の実態は? 乗って確かめた“本当の快適性”

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東海道・山陽新幹線の「ひかり」に弱冷房車が試験的に設定されています。ほど良く涼しいのでしょうか、それとも暑いのでしょうか。実際に乗車して確かめました。

「ひかり」の3号車が弱冷房車に

 東海道・山陽新幹線の「ひかり」で弱冷房車が試験的に導入されています。40度超えの酷暑日も記録される中で、弱冷房車は、SNSで批判的な内容も目立ちますが、実態はどのようなものなのでしょうか。実際に乗車して確かめてみました。

 JR東海とJR西日本が、2025年に試験導入を始めた「ひかり」の弱冷房車は、2026年も継続して設定されています。期間は、2025年は8月1日~7日と18日~31日で、お盆の繁忙期は避けていましたが、2026年はお盆を含む7月1日~8月31日です。

 この「ひかり」の弱冷房車を実際に利用しました。乗ったのは上り「ひかり718号」です。列車は岡山発・東京行きですが、名古屋18時43分発→品川20時35分着で利用しました。名古屋からは浜松・静岡・三島・新横浜・品川に停車します。

 乗車日は2026年7月中旬ですが、当日は沿線の各地が梅雨明けに近い時期で晴れていたこともあり、日中の最高気温が35度を超えていました。

「ひかり」は16両編成中、1~5号車が自由席に設定されています。そして弱冷房車は3号車です。普段であれば階段から遠い1号車に空席が目立ちますが、この列車は名古屋付近で夕方のラッシュに当たり、自由席は各車両ともほど良く席が埋まって混み合っている様子でした。しかし、3号車は他の車両に比べて若干空席が見られました。

 3号車は弱冷房車だから、やはり他の車両と比べて暑いのか……と思いきや、乗車してすぐの時点で温度差は感じません。日没直前で車内に西日が差していたのと、そこそこ混み合っていたために、乗車直後の車内は弱冷房車でなくても暑いという印象でした。

「弱冷房車」案内は車内放送だけ?

 山手線などの多くの通勤・通学路線では、弱冷房車が設定されています。該当する車両には「弱冷房車」や「弱冷車」と表示されているのが基本です。

 しかし、新幹線ではこういった表示は見られません。車内には停車駅などを表示する車内表示器がありますが、こちらは「『ひかり』号の3号車で弱冷房車の試験を行っています」「詳しくはJR東海のHP(ホームページ)をご覧ください」という文字が流れていました。

 加えて、車内放送でも弱冷房車の案内がありました。しかし列車が駅を出発した際に肉声で行われる程度です。弱冷房車の案内放送があると、席を立って他の車両に移動する乗客がいましたが、他の車両から移ってくる人はいませんでした。

 弱冷房車に長く乗っていると体が慣れてしまい、暑い・寒いという感覚が鈍ってしまいます。そこで、三島→新横浜間は隣の2号車に移動して比べてみることにしました。駅に停まっていると弱冷房車との差は分かりにくいですが、長く走っていると弱冷房車との温度差を感じることができます。すでに外は暗くなり、静岡から自由席の空席が目立つようになったことで、弱冷房車との温度の差が顕著に出てきたのかもしれません。

 最初は弱冷房車との差は感じなかったものの、列車が新横浜に近付くにつれて体が冷えてくる感覚で、長袖でも十分な感じです。新横浜から品川までは弱冷房車の3号車に戻りましたが、こちらは半袖でほど良い冷え方と感じました。ただ、車内で食事や飲酒をしたりすると、弱冷房車では暑く感じるのかもしれません。

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 暑い・寒いという感覚には個人差があり、同じ人でも汗をかいて車内に入った時と、空調の効いた車内に長くいる状態では、暑さ・寒さの感覚は変わってきます。「ひかり」は停車駅が多い方ですが、「のぞみ」は1時間近く停車しない区間もあります。空調設定は同じはずなのに、長く乗っていると寒く感じることがあります。

「ロバと老夫婦」の話のように、万人を納得させるような空調設定は難しいのかもしれません。