幕末の剣豪で「北辰一刀流」の開祖、千葉周作の出生地はどこか。これまで宮城と岩手両県で二つの有力な説があった問題を巡り、東北大の研究グループが22日、「本吉郡気仙沼村」(現宮城県気仙沼市)と書かれた新史料を発見したと発表した。同グループは「周作自身が確認している。論争に決着をつける史料だ」としている。9月27日まで、仙台市博物館で展示される。
千葉周作の出生地については、気仙沼市と岩手県陸前高田市の2説が有力とされていたが、どちらも決め手に欠けていた。
今回見つかったのは仙台藩士で、周作の直弟子だった桜田良佐の日記。仙台市内の財団から市博物館に寄贈され、東北大の平川新名誉教授(日本近世史)らがデータベース化した上で内容を精査していた。
1840(天保11)年8月の記載に、入門先の北辰一刀流と周作の来歴について藩に報告した身元書の内容が引用されていた。父が下総国(千葉県)から気仙沼村に移って村医者をし、周作がそこで生まれたことや、5歳の時に家族で千葉に戻ったことなどが書かれていた。身元書は、桜田が周作に確認を依頼していたという。
北辰一刀流を開くまでの経緯などにも触れられており、地名の正確さなどから、従来の史料よりも信ぴょう性が高いとしている。
平川名誉教授は記者会見で「史料を見つけて驚いた。周作自身が確認をした身元書なので、ほぼ間違いないだろう」と話した。
〔写真説明〕千葉周作の出生地が書かれた桜田良佐の日記。4行目に「気仙沼村」と書かれている=22日午後、仙台市青葉区
〔写真説明〕桜田良佐の日記と東北大の平川新名誉教授=22日午後、仙台市青葉区の同市博物館
〔写真説明〕千葉周作の出生地が書かれた桜田良佐の日記=22日午後、仙台市青葉区