「次はウチ…!?」JAL上級会員の“不安”を株主が代弁→幹部の答えは? 株総で見た”今後の方針” 不況の「国内線」縮小はあるのか?

2026年工作機械好調の要因は?

JAL(日本航空)が2026年6月23日、第77期定時株主総会を実施しました。ここではJALの経営陣に対し、株主から多くの質問が寄せられています。どのようなものがあったのでしょうか。

「修行僧大挙で本当に必要な人が飛行機乗れず…」問題も

 JAL(日本航空)が2026年6月23日、第77期定時株主総会を実施しました。ここではJALの経営陣に対し、株主から多くの質問が寄せられています。どのようなものがあったのでしょうか。

 同社の鳥取三津子社長は冒頭、今後の成長戦略として、国際線は「成長を牽引する」とし、2030年度には国際線の供給規模を「25年度対比1.3倍」へと引き上げること、マイル・ライフ事業においてはマイルの価値や利便性をさらに高め「飛躍的な成長」を実現すると述べました。

 一方で収益性の低さが国内でも話題となった国内線事業においては、最新鋭機材「ボーイング737-8」の導入を機に、国内線ファーストクラスサービスを順次拡大するなど収入拡大を試みながら、業界横断で、航空ネットワークを維持するための、踏み込んだ施策を進めるとしています。

 こうした説明のうち株主から出た質問の一部とその回答は以下の通りです。

――沖縄の離島路線で、ステータス修行による予約集中で地元住民が航空券を確保できない問題が発生した。経営陣としてこの問題をどう受け止めているか。また、生活路線とのバランスをどう取るのか。

「ライフステータスプログラムの2周年キャンペーンとタイムセールの影響によって、2月に宮古-多良良間が満席状態となったことがございまして、島民の生活需要に制限がかかってしまったことについてお詫びを申し上げたいというふうに思います。臨時便の設定や、ボランティアで当該路線の予約のキャンセルを募って、なんとか島民の方々の移動の手段を確保したというところが経緯でございます。

今後についてですが、引き続きライフステータスプログラムのキャンペーンで宮古-多良良間を対象とするかどうかは検討しているところでございます。今後、キャンペーンの対象とするという場合には、必ず島民の方々の移動に支障が出ないように、例えば当該キャンペーンについてはこの路線を除外する、もしくあらかじめ座席を島民の方々の移動については確保しておく、こういった手段をもって、皆様の利便性に影響が出ないようにしていきたいと考えております」(JAL)

「上級会員制度」どうなる?国内線は「運休」ありえるの?→幹部回答

――ANA(全日空)のSFC(ANAの上級会員資格。現状では一度取得すればラウンジ利用や手荷物の優先受け取りなどができる)では、年間決済額に応じて(今後)ラウンジ利用などが制限されるようになるが、JALグローバルクラブ(JALの上級会員資格)は今後もステータス維持の条件は変わらないのか。将来、ANAと同様の改定が起こりうるのか。

「当社については、2024年よりライフステータスプログラム(LSP)という制度に改定をさせていただきました。これは、いわゆる短期決戦の「修行」ではなく、長きにわたって日本航空グループとお客様の間をつないでいく制度を目指して改定をしております。

そういった意味では、今ご心配をいただきましたような、ラウンジに入りにくくなるですとか、あるいはワンワールド(JALが加入している航空連合)のアライアンスのステータスをいわば格下げをする、ま、こういったような改定をにわかにすることは考えてございません。長きにわたって日本航空グループと皆様の間をつなぐ制度として、今後もこの制度の運用、あるいは利用の実績をよく見ながら考えていきたいというふうに考えております」

――国内路線事業の抜本的な改革を進める中で、地方路線の減便や撤退は含まれるのか。

「まず足元の国内線ですけれども、円安ならびに物価高、こういったものがあることに加えて、ビジネス需要が働き方の変化によってコロナ前に比べて80%ぐらいで推移しているということから、国内線の事業自身が収益性に課題を抱えている、今そういう現状でございます。その国内線の事業の収益性改善を目的として国内事業構造に取り組んでまいるということでございます。

今、株主様からご質問のありました路線事業の撤退、減便等があり得るのかというところですが、現段階ではまったく決まったものはございません。これから、業界全体で国内路線事業ネットワークをサステナブルに維持するために、他社様とです、しっかりと認められる部分に関しては協業についても進めていきたい、こういうふうに思っております。これから26年度下期の路線計画を計画しているところでございますが、決まり次第改めてご報告をさせていただければというふうに思っています」

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 なお、今回の株主総会には約750人が出席。質問者は10人で、このほか「私が尊敬してやまない元パイロットのコメンテーターを役員に据えろ」といった意見や「隠蔽だ!」と絶叫を繰り返す株主は一部いたものの、多数の株主が今後の経営計画や方針を冷静に尋ね、それを経営陣が答える総会となっています。