日銀追加利上げで収益改善=競争激化、格差拡大も―金融機関

2026年工作機械好調の要因は?

 日銀が決めた政策金利「1%程度」が17日、適用された。金融機関にとって利上げは収益改善につながる一方、融資や預金獲得の競争が激化し、資金運用の巧拙も問われる。金利環境への対応次第で、銀行間の収益格差はさらに広がりそうだ。
 三菱UFJフィナンシャル・グループなど3メガバンクグループは、金利上昇を追い風に2026年3月期の連結純利益が初めて計5兆円を突破した。預金金利と貸出金利の差「利ざや」が改善した効果が表れた。政策金利0.25%の引き上げにより、3メガの収益はそれぞれ年間1000億円程度押し上げられる。
 利上げが進むと、民間の金融機関が日銀に預け入れている当座預金から得られる利息も増えるため、銀行にはプラスに働く。業界からは「中東情勢の影響が深刻化しない限り、業績予想の上方修正が視野に入る」(メガバンク関係者)との声が聞かれる。
 ただ、全ての金融機関が利上げの恩恵を受けているわけではない。貸し出しの原資となる預金の獲得競争が激化していることに加え、保有する国債や地方債の価格が下落し、「含み損」によって苦境に陥る地域金融機関も目立つ。全国地方銀行協会の八木稔会長(静岡銀行頭取)は17日、「(給与振り込みなど)粘着性の高い預金をつなぎ留めることが重要になる」と述べた。
 日本総合研究所の大嶋秀雄主任研究員は「追加利上げへの対応によって、銀行間の差が広がる可能性がある」と指摘する。企業の設備投資や運転資金需要は高まっており、「デジタル化支援やM&A(合併・買収)仲介といった多様なサービスを提供できる銀行が貸出金利を引き上げ、残高も増やしやすい環境になっている」と分析した。