高市首相、自衛隊派遣問題に直面=戦闘終結合意で急転、残る課題―G7サミット

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 【エビアン時事】米国とイランの戦闘終結合意を踏まえ、フランスで開催中の先進7カ国首脳会議(G7サミット)の主要議題にホルムズ海峡の航行の安全確保が急浮上した。機雷掃海のために海上自衛隊の部隊を現地に派遣するか否か、高市早苗首相は難題に早速直面することになった。
 ホルムズ海峡は原油輸送の要衝。戦闘の激化により事実上封鎖されたことで、世界経済に大きな混乱が生じた。
 国際情勢全般を話し合った15日夜(日本時間16日未明)のワーキングディナーで、高市氏は「ペルシャ湾内に取り残された全ての船の一日も早い海峡通過は、船員の命と心の健康を守るために最優先すべきだ」と強調。サミット開幕に先立ち、ホルムズ海峡の航行の自由に貢献するとした英仏独伊4カ国首脳の共同声明に加わると表明した。
 トランプ米大統領は機雷掃海についてサミットで協議したい意向とされる。16日午前(日本時間同日午後)の日米首脳の懇談で自衛隊派遣の話題は出なかったというが、高市氏には3月の首脳会談でじかに要請された「貢献」の具体化に前向きな姿勢を打ち出したいとの思惑がにじむ。
 ただ、日本政府内には自衛隊派遣の環境が整っていないとの見方が強い。今回の戦闘を巡って小泉進次郎防衛相は5月、ホルムズ海峡の安定を目指す活動に参加する条件として(1)米・イランの停戦合意(2)イランとの意思疎通(3)現場の脅威低下―を挙げた。
 政府関係者は「完全に停戦した後の遺棄機雷でなければ掃海は憲法違反になる」と指摘。首相周辺は「戦闘終結の覚書の内容が実行されなければ意味がない」と語る。日本が掃海活動などに当たることに対するイラン側の意向も不透明なのが実情だ。
 自衛隊派遣について、小泉氏は16日の記者会見で「現時点では何ら決まっていない」と説明。米国をはじめとする各国の動向や現地の情勢を見極めつつ、関連する国際法や国内法の枠内で対応を検討する方針を示した。 
〔写真説明〕先進7カ国首脳会議(G7サミット)の会場に到着した高市早苗首相=15日、フランス東部エビアン(代表撮影・時事)