FIFAワールドカップ2026で日本代表と同組のグループFに入るチュニジア代表の状況が混迷を極めている中、エルヴェ・ルナール氏の新監督就任が近づいているようだ。
チュニジアはグループステージ第1節でスウェーデン代表と対戦して1-5の大敗。すると、サブリ・ラムシ監督の解任がチーム公式SNSに掲載されたが、その後、取り下げられる事態となった。チュニジアメディア『ラジオ・モザイクFM』のアマド・アダラ記者や『ガーディアン』や『ニューヨーク・タイムズ』に寄稿するロメイン・モリーナ記者が顛末を伝えており、解任の掲載があったものの、15日の練習会場にはラムシ監督の姿があったようだ。
当初はラムシ監督の解任と、2019年から22年までチュニジア代表を率いた経験を持つモンドヘル・ケバイエル氏の暫定監督就任が伝えられた。15日はラムシ監督がまず練習会場で選手たちとのミーティングを実施。そのため、練習が予定から1時間ほど遅れてスタートし、ピッチにはラムシ監督は姿を見せず、アシスタントコーチが指導したようだ。そしてケバイエル氏が練習の様子を確認している姿も報じられている。
ラムシ監督は1月の監督就任後、息子をチームに帯同させることが問題になるなどしていた。一方で、本大会でのスウェーデン戦含め、チュニジアサッカー連盟幹部が選手選考や起用に関して口出しをしていたことを前述の記者は伝えている。そのような混乱がある中、ラムシ監督の解任についても発表後に撤回といったことになっているようだ。
その中で、後任候補に白羽の矢が立ったのがエルヴェ・ルナール氏。57歳のフランス人監督で、クラブとしてはソショーやリールを率いた経験を持つが、キャリアは主に代表監督経験が多い。ザンビアを2度、アンゴラ、コートジボワールとアフリカのチームを率い、ザンビアとコートジボワールではアフリカネーションズカップ優勝を経験。モロッコの監督としては2018年のロシア・ワールドカップ出場に導いた。2019年にはサウジアラビアの監督に就任して2022年のカタール・ワールドカップに出場、2023年にはフランス女子代表監督も務めた。2024年10月に再びサウジアラビア代表監督に就任すると、FIFAワールドカップ2026の出場権を獲得したが、2026年4月に解任されている。『BeIN Sports』やフランスメディア『M6』はルナール氏の就任が決定したとも報じている。
チュニジア代表はFIFAワールドカップ2026のアフリカ予選・グループHで9勝1分無敗・22得点無失点という圧倒的な成績を残し、3大会連続7度目の本大会出場を決めた。だが、その後行われたアフリカネイションズカップ2025ではベスト16敗退に終わり、同大会終了後の今年1月4日、サミ・トラベルシ前監督を含むテクニカルスタッフ全員を解任した。
後任としてバトンを託されたラムシ監督は、3月のインターナショナルマッチウィークこそ、ハイチ代表を1-0で下した後、カナダ代表とのゲームをスコアレスドローで終え、1勝1分の成績を残していたが、FIFAワールドカップ2026直前の6月に行われたテストマッチでは、オーストリア代表に0-1、ベルギー代表に0-5と連敗。不安の残るなかで迎えたFIFAワールドカップ2026の第1節では、スウェーデン代表に1-5と大敗を喫していた。
チュニジアは次戦、日本代表と現地時間20日(日本時間21日13時)にメキシコのモンテレイで対戦する。
【ハイライト動画】“堅守”に綻び? チュニジアは2戦連続5失点
▼ベルギーvsチュニジア
▼スウェーデンvsチュニジア