欧州首脳との関係改善カギ=「内憂外患」トランプ氏―対中国もテーマ・G7サミット

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 【ワシントン時事】トランプ米大統領は、対イラン軍事作戦の長期化や物価高という「内憂外患」に直面する中、先進7カ国首脳会議(G7サミット)に臨む。ホルムズ海峡の事実上の封鎖で上昇したエネルギー価格の安定や重要鉱物の脱中国依存などで成果を得たい考えとみられ、欧州首脳との関係改善がカギになりそうだ。
 トランプ氏はかねて多国間外交に消極的である上、今年はイラン情勢が波乱要因になった。トランプ氏は作戦への協力を拒んだスターマー英首相やメルツ独首相らを批判。最も親密とみられていたイタリアのメローニ首相も「勇敢だと思っていたが、間違いだった」とやり玉に挙げた。トランプ政権への対抗を意識して「中堅国」間の連携を訴えるカナダのカーニー首相とも険悪だ。
 このため議長国フランスは、トランプ氏の誕生日に配慮してサミット日程を変更するなど、「トランプ引き留め」に気を使った。同氏が今月3日、出席の意向を明らかにすると、G7外交筋の間からは「あっさりと参加を表明するとは、意外だ」という声も上がった。
 トランプ氏の動向に絡み注目されているのが米中関係だ。年内に中国の習近平国家主席と複数回会談する意向のトランプ氏は、西側主要国と政策を調整し対中交渉力を高める場としてサミットを利用できる。日本へのレアアース(希土類)輸出規制など、重要鉱物のサプライチェーン(供給網)を混乱させる中国の振る舞いを問題視し、対策のため協調を呼び掛ける可能性もある。
 11月に中間選挙を控えているにもかかわらず、イラン作戦への反発やインフレにより、トランプ氏の支持率は最低水準に落ち込む。与党の一部下院議員が米軍撤収を求める決議案に賛成するなど、政権基盤にも微妙なほころびが見える中、トランプ氏はイランと戦闘終結で合意した上で、ホルムズ海峡の通航の安全を確保する責任を欧州などに負わせたい考えとみられる。
 トランプ氏は1期目の2018年も閉幕を見届けずサミット会場を後にし、「G6プラス1」の構図が浮き彫りになった。1期目にサミットの実務に当たったケリーアン・シャウ元大統領副補佐官は、欧州首脳はトランプ氏に「敵対的」というわけではないと指摘し、「政策の違いがあっても、首脳同士が個人的関係を維持する限り、建設的対話を続けることは可能だ」と強調した。 
〔写真説明〕(左から順に)マクロン仏大統領、カナダのカーニー首相、トランプ米大統領、スターマー英首相=2025年6月、カナダ西部カナナスキス(EPA時事)