ネコは多くがマタタビ派=自由行動下、キャットニップ少数―要因、匂い成分のみにあらず

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 ネコは「マタタビ」と「キャットニップ」(別名イヌハッカ)のどちらに引き付けられるのか―。岩手大と名古屋大の研究グループが自由行動下で観察を続けたところ、匂いの有効成分が豊富なキャットニップではなく、多くのネコがマタタビを選び体をこすりつけたり、ゴロゴロ転がったりする特有の反応を示した。
 岩手大農学部の宮崎雅雄教授は、行動を決定づける要因は匂い成分の強さだけではないことが示されたとしている。キャットニップに反応しにくかった理由は不明だが、生の葉は匂いが強過ぎ、ネコが行動を起こしにくかった可能性があるという。
 研究グループは、ネコが自由に行動できる環境下で、どちらに反応するか実験。採取したマタタビとキャットニップを野外に置いたところ、延べ10日間で6匹のネコが23回訪れ、すりつけや転がりなどの反応はほぼマタタビに集中した。
 欧米や中東原産も含む22匹のイエネコを対象に、通常の飼育環境下でマタタビ抽出液とキャットニップ抽出液を同時に示した実験では、15対3でマタタビに軍配が上がった。化学分析でキャットニップ液にはネコの反応を引き起こす「ネペタラクトン」と呼ばれる匂いの成分がマタタビ液より約170倍多く、「実際にネコが近づいて反応することと、活性物質の量や強さは必ずしも相関しない」とした。
 宮崎教授によると、研究成果は絶滅危惧種のネコ科動物の生息調査などに活用されているほか、動物本来の行動を促して生活の質を高める取り組みへの応用も期待されている。
 論文は国際化学生態学会の学会誌「ジャーナル・オブ・ケミカル・エコロジー」電子版に掲載された。 
〔写真説明〕マタタビに反応し、体をすりつけるネコ(岩手大提供)
〔写真説明〕マタタビ(右)とキャットニップ(岩手大提供)
〔写真説明〕マタタビに反応し、体をこすりつけるネコ(岩手大提供)