陸自も“ロボット戦争”に参戦!?「機関銃付き無人戦闘車両」複数タイプ一挙に総火演デビュー

米国で進む二次元コード革命とは

小さいけれど大きなニュース!? 陸上自衛隊で初となる無人地上車両(UGV)を公開。全長2m前後の車体ながら幅広い任務に対応できます。

戦闘・偵察・補給と現代戦に不可欠な無人地上車両

 2026年6月7日に実施された富士総合火力演習(総火演)で、“小さな”新装備が登場しました。エストニアで製造された「THeMIS(テミス)」と、ドイツのラインメタル社が展開する「ミッション・マスターSP」、2機種の無人地上車両(UGV)です。

 テミスは、エストニア国防軍やオランダ王立陸軍、そしてウクライナ軍などで運用されている「ラスト・マイル補給無人機」です。ここでいう「ラスト・マイル」とは、最前線までの最後の1マイルの距離のことを指しています。最も危険な地域における安定した物資の補給、パトロール任務、情報収集、EOD(爆発物処理)任務などができるように設計されていることから、このように呼ばれています。

 また、基地内における輸送任務も想定されており、基地を維持する兵士などの負担を軽減する運用も期待されています。

 その一方で、直接的に戦闘を支援するタイプもあり、機関銃や40mmてき弾銃、対戦車ミサイルなどを搭載することもできます。車体には高度なマルチセンサー情報収集機能を備えているため、偵察・監視任務に就くことも可能です。

 車体サイズは全長240cm、幅200cm、高さ115cm。車体重量は約1.6tと小柄ながら、一般的なコンパクトカー並みの重さがあります。肝心の搭載重量は約1.2t確保されており、最前線で戦う兵士たちが必要とする弾薬や食料などの必需品を運ぶには、十分な能力を備えているといえます。

簡易な水陸両用能力も備えたミッション・マスターSP2

 他方、ミッション・マスターSPもテミス同様に小型化された陸上型無人機です。ミッション・マスターはラインメタル社独自の自律型無人システムのシリーズ名であり、今回展示されたモデルは車高を100cmに抑えた低姿勢タイプです。全長は300cmとテミスより長いですが、幅は150cmとコンパクトで、高いステルス性を持っているといえるでしょう。

 また、装軌式(キャタピラ)のテミスと異なり装輪式(タイヤ)のため、移動時の静粛性にも優れています。さらには水陸両用能力も持っていることから、軽易な海上輸送や河川の渡渉能力も備えています。

 物資輸送では約1tの積載が可能で、戦闘支援においてはリモート・ウェポン・システム(遠隔操作武器システム)を装備させ、安全な位置から射撃を行うこともできます。各種センサー類も充実しているため、偵察・監視任務や、化学攻撃時などにおける汚染検知任務もこなすことができます。

 2026年現在、陸上自衛隊の開発実験団において運用試験が繰り返されていると考えられており、どちらが正式に採用されるかはまだわかりません。陸自として初となる本格的なUGVの導入ですが、今後どのように部隊で運用されていくのか、興味が尽きることはありません。