「入場料だけで2万円超え!?」クルマで米国立公園へ行ったら衝撃「外国人に厳しい新制度」とは?

約50年ぶり 小売業に迫る大改革

日本人にも人気の観光地グランドキャニオン。全長450km、高低差1800mに達する雄大な渓谷を楽しめる国立公園ですが、思いがけない料金制度の改定が…

追加料金はなんと100ドル(16000円)

 グランドキャニオンは、全長450km、高低差1800mに達する雄大な渓谷を楽しめるアメリカ有数の国立公園であり、日本からの観光客も多く訪れます。2026年4月、仕事でラスベガスからアリゾナ州メサに向けて車で移動することになった筆者(綾部剛之:編集者/記者)は、その道すがらグランドキャニオンに立ち寄ることを思い立ちました。

 グランドキャニオン国立公園は渓谷の南北で、それぞれ「グランドキャニオン・ノース」と「グランドキャニオン・サウス」に分かれています。筆者が向かったのは後者の「サウス」。有名な「ルート66」に重なるハイウェイ40号線をひたすら東進したのち、グランドキャニオンに繋がる州道45号に入ります。

 ただ、ひと口に立ち寄ると言っても、ラスベガスからグランドキャニオンまでは280マイル(450km)あり、移動には5時間近くかかりました。早朝にラスベガスを出発し、到着したのは正午過ぎ。平日ではあったものの入場ゲート前には渋滞ができており、筆者のクルマもその列に加わります。

 筆者はこれまでもいくつかの国立公園を訪れたことがあったので、入園料はおおよそ30ドルくらいだろうと考え、10ドル紙幣を数枚用意しました。20分くらいかかったでしょうか、ようやくゲートに到着すると、オバチャンの係官から身分証の提示を求められました。パスポートを渡すと「米国非居住者?」との問い。そうです、と答えると衝撃的な言葉が。

「車両入園料35ドルに加え、米国非居住者の追加料金100ドルです」

 追加料金100ドル、日本円換算で1万6000円――ちょっとたじろぐ金額です(入園料とあわせると2万2000円ほど)。オバチャンは「どうするの?」と尋ねてくるものの、後ろは渋滞の車列で戻ることができません。そんなわけで、腹をくくってクレジットカードを差し出しました。

対象となる国立公園は11か所

 トランプ大統領の「メイキング・アメリカ・ビューティフル・アゲイン(アメリカを再び美しくする)」大統領令に基づき、2026年1月1日より特に人気の高い11の国立公園で米国非居住者(米国市民および永住権保持者以外)を対象に、1人あたり100ドル(1ドル159円換算で約1.6万円)の追加料金が加算されることになりました。

 対象となる公園はグランドキャニオンのほか、アーカディア国立公園、ブライスキャニオン国立公園、エバーグレーズ国立公園、グレイシャー国立公園、グランドティトン国立公園、ロッキーマウンテン国立公園、セコイア&キングスキャニオン国立公園、イエローストーン国立公園、ヨセミテ国立公園、ザイオン国立公園です。

 大統領令の目的は「米国居住者の満足感を高め、アメリカの“宝”を将来にわたり楽しむ機会を拡大する」ためと説明されています。ざっくばらんに言えば、オーバーツーリズム緩和や環境整備資金の確保が狙いです。

 また、追加料金を緩和する手段として年間パスもあるようです。「アメリカ・ザ・ビューテフル」パスが250ドル(1ドル159円換算で約4万円)で販売されており、購入者本人+同行者3名、車両1台までカバーするとのこと。年間3か所以上の国立公園に行くか、家族など大人数で旅行するなら、お得です。

 外国人料金を設定すること自体は筆者も反対はしませんが、100ドルというのは負担がデカすぎるのでは……。グランドキャニオンそのものは、とても雄大で一見の価値ある国立公園ではありましたが、これが“2万円の景色”と思うと、大声で「トランプのバカ野郎!」と叫びたくなる経験でした。皆さんもグランドキャニオンに行く機会があればご注意を。