歓喜の瞬間、PK失敗の同胞に歩み寄ったPSG主将「同じ経験をした」…今度は“味方”としてW杯へ

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 欧州最強クラブを決めるチャンピオンズリーグ(CL)はパリ・サンジェルマン(PSG/フランス)の連覇で幕を閉じた。

 現地時間5月30日にブダペストの『プスカシュ・アレーナ』にて行われた決勝戦は、初優勝を目指すアーセナル(イングランド)が開始早々の6分にカイ・ハヴァーツのゴールで先制するも、64分にPSGのウスマン・デンベレがPKを沈めて同点に。延長戦を含めた120分間で決着が付かずにPK戦へ突入すると、互いに1本ずつを失敗して迎えたアーセナルの5人目ガブリエウ・マガリャンイスのキックが枠の上へ外れ、激闘に終止符が打たれた。

 優勝が決まった瞬間、PSGの選手たちは一斉にサポーターのもとへ駆け出したが、ただ一人キャプテンを務めるマルキーニョスは顔を覆うガブリエウへ歩み寄って抱擁。その後、ブラジル代表のチームメイトに対していくつか言葉をかけ、アーセナルの選手たちがガブリエウを迎えに来ると、ゆっくりとその場を後にした。

 フランス紙『レキップ』はその行動を「気高く、紳士的な振る舞いであり、模範的なキャプテン」と称賛。マルキーニョス本人は試合後、イギリスメディア『TNTスポーツ』に対し、ガブリエウに歩み寄った理由について次のように明かしている。

「彼がPKを外した瞬間、前回のワールドカップのクロアチア戦でPKを外し、ブラジルが敗退した時の自分の気持ちを思い出したんだ。彼にとっては非常に辛い瞬間だったし、大きな責任を負っていた。僕もかつて同じ経験をしたから、選手としてそういう状況に陥った時の辛さはよく分かる。あのような状況から抜け出すためには相当な強さが必要だ。それがどれほど難しいか、僕には分かる」

 マルキーニョスが振り返っているのは4年前に行われたFIFAワールドカップカタール2022準々決勝。クロアチア代表と対戦したブラジル代表は主導権を握りながらも延長戦を含めた120分間で勝ち切れず、PK戦の末に敗れた。マルキーニョスはこの時4人目のキッカーを務めたが、右足から放たれたキックは左ポストを直撃。かつての自分も同じような状況に直面したからこそ、ガブリエウの気持ちが痛いほど分かったのだろう。

「ガブリエウは本当にタイトルを獲得したかっただろうし、もしPKを外せば夢が潰え、僕たちが優勝することになるというプレッシャーを感じていたはずだ。だからこそ、祝勝ムードの中、ほんの少しでも彼に時間を割き、抱きしめて、早く良くなるように伝えたかったんだ。『僕も同じような経験をしたから、どれだけ辛いか分かる。でも、君ならきっと立ち直れる』と伝えたよ」

 そんなマルキーニョスとガブリエウは揃ってFIFAワールドカップ2026に臨むブラジル代表に選出。24年ぶりの優勝を目指す本大会でセンターバック(CB)コンビを形成する可能性もある。マルキーニョスは「ガブリエウはアーセナルで素晴らしいシーズンを過ごし、世界最高のDFの一人、そして偉大な選手であることを証明した。ワールドカップには彼が必要なんだ。僕たちが彼をどれほど高く評価しているかを伝えたかったんだ」と強調した。

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