カナダ政府が、新しい空中早期警戒管制(AEWC)機の導入に向け、スウェーデンのサーブ社と協議を開始しました。同社の「グローバルアイ」はカナダ製の機体をベースとしており、国内経済への貢献も期待されています。
北極圏もカバーする“空飛ぶ司令塔”
カナダ政府は2026年5月27日、同国政府が導入を計画する空中早期警戒管制機(AEW&C)の優先供給企業として、スウェーデンのサーブ社と協議に入ると発表しました。
国防投資庁(DIA)が主導するこのAEWCプロジェクトは、カナダ空軍に先進的な航空指揮・統制・監視能力を提供することを目的として、空中早期警戒管制機を導入するというもの。2037年から2040年にかけて合計6機の納入が予定されています。これにより、遠方から飛来する脅威の早期探知、追尾、および対処が可能となり、北極圏を含めた北米防空司令部(NORAD)の担当空域における防空能力を大幅に強化することが期待されます。
なお、優先供給企業としてサーブ社と協議を行うことは、提案されている装備についてさらなる評価を進めるためのものであり、現時点で正式な調達契約を意味するものではないとのこと。
サーブ社が提案しているのは、同社が開発した早期警戒管制機である「GlobalEye(グローバルアイ)」です。同機は、カナダ製のボンバルディア Global 6500ビジネスジェットをベースに、最長550km以上の探知距離を誇るサーブ製「エリアイ」三次元レーダーからなる早期警戒管制システムを組み合わせたものです。そのため、国内生産や高度技能職の創出、技術移転、そしてカナダ産業界との提携を支援することが見込まれています。
また、このプロジェクトはカナダ国内で実施されるミッションシステムの統合作業や技術統合、人材育成、さらにはグローバルな防衛サプライチェーンへの参画を通じて、長期的な経済機会を生み出す可能性も秘めています。サーブ社はボンバルディア社およびその他のカナダ企業と協力することが期待されており、これによりカナダの航空宇宙・防衛産業基盤を強化し、経済的・技術的主権の強化にも寄与する見通しです。
今後数週間にわたり、カナダ国防投資庁はサーブ社とのさらなる協議を主導し、商業面、技術面、経済面に関する検討を進める予定です。