「これではプロジェクトは成り立たない」 アルテタ監督、アーセナルの指揮官就任直後に着手した“あること”とは…

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 アーセナルは18日、プレミアリーグ第37節でバーンリーをホームに迎える。同試合に向けた会見に、アーセナルを率いるミケル・アルテタ監督が出席。ホーム最終戦となる同試合を前に、本拠地『エミレーツ・スタジアム』でファン・サポーターが作り出す雰囲気について言及した。イギリスメディア『スカイスポーツ』が17日、同監督のコメントを伝えている。

 プレミアリーグ第36節終了時点で、アーセナルは24勝7分5敗を記録。勝ち点「79」を積み上げて、現在は首位に立っている。2位につけるマンチェスター・シティとは、同試合数の状況で勝ち点差が「2」。アーセナルの目線では、残る2戦を勝利すれば、他会場の結果にかかわらず、無敗優勝を成し遂げた2003-04シーズン以来、22年ぶりの優勝が決まる。

 このような状況で迎える次節のバーンリー戦は、アーセナルにとって今季のホーム最終戦となる。アルテタ監督は本拠地『エミレーツ・スタジアム』に駆け付けるファン・サポーターを「我々の12番目の選手であり、魔法のような選手たちだ」と表現。「これほどのエネルギー、情熱、そして前向きな力をスタジアムに与える彼らは、紛れもなくチームの一員だ。プレーのあらゆる瞬間を共に戦ってくれる」と語り、22年ぶりの優勝に向けて、ファン・サポーターの後押しは必要不可欠だと主張した。

「我々がボールを保持している時も、相手がボールを保持している時も、あらゆる局面において、彼らの価値は計り知れないもの。到底、言葉では表せないほどなんだ。彼らの力があるからこそ、チームは別物になる。それだけの単純なことだ」

 なお、アルテタ監督は2019-20シーズン途中の2019年12月にアーセナルの指揮官に就任した当初、ホームスタジアムの雰囲気を変えたいと思っていたようだ。

 時は2019年12月15日に遡る。当時、アルテタ監督はマンチェスター・シティを率いるジョゼップ・グアルディオラ監督のアシスタントコーチとして、『エミレーツ・スタジアム』のベンチに座っていたが、「スタジアムの光景、観客の様子、スタジアムの半分が空席だったという状況に、本当に衝撃を受けた」のだという。

 同試合からおよそ1週間後の12月22日、アーセナルはかつて選手としてクラブに在籍したアルテタ監督を、指揮官として招へいすることを発表した。アルテタ監督曰く、アーセナルの指揮官に就任した直後、スタジアムの現状を受けて、「これではプロジェクトは成り立たない、うまくいかない」と伝えていたという。

 アルテタ監督の主張を受けて、クラブは『エミレーツ・スタジアム』を満員にするべく動き出したものの、直後には新型コロナウイルス感染拡大による影響がサッカー界にも広がり、スタジアムからファン・サポーターが消えた。「状況は急速に悪化した。観客がゼロになってしまったのだからね。そのため、仕事はさらに困難になってしまった」とアルテタ監督。「我々はすべてを再建しなければならなかった」と振り返る。

 しかし、アルテタ監督の下、アーセナルがプレミアリーグで上位争いを繰り広げるチームに“復活”を遂げたことも相まって、スタンドは多くのファン・サポーターで埋め尽くされるようになり、今や満員の光景が広がることが当たり前となった。「最初の段階が厳しいほど、結果的には良い方向に向かうもの」と発したアルテタ監督は、「人々の変化と喜びを目にするのは、本当に素晴らしいこと」と語る。

 今の『エミレーツ・スタジアム』は、冒頭のアルテタ監督の言葉にもあったように、ピッチで戦う選手を後押しする“12番目の選手”が集う環境となった。アルテタ監督は「あれほど長く勝てていないと、緊張感が高まり、疑念を抱く瞬間も必ず訪れる。しかしながら、そのような状況を打破できたことを心から嬉しく思っているよ」と口にしたが、だからこそ、今季のホーム最終戦を白星で飾り、22年ぶりのリーグタイトルへ王手をかけなければならないとも感じている。

 最後に、アルテタ監督は「我々は非常に楽観的だが、同時に今この瞬間をしっかりと捉え、地に足をつけていることも忘れていない」と補足。バーンリーとの決戦に向けて、力を込めた。

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