物議を醸すアーセナルの失点取り消し…審判協会会長は判定を支持「これは明白な反則」

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 プレミアリーグのプロ審判協会(PGMOL)の会長であるハワード・ウェブ氏が、ウェストハムとアーセナルの一戦でウェストハムの同点ゴールが取り消された判定に言及した。12日、イギリスメディア『スカイスポーツ』が伝えている。

 プレミアリーグ第36節が10日に行われ、ウェストハムとアーセナルが対戦。83分にレアンドロ・トロサールが決めたゴールが決勝点となり、1-0でアーセナルが勝利を収めた。

 しかし、この試合では試合終了間際にウェストハムが同点ゴールを決めたものの、直前のプレーでGKダビド・ラヤに対するファウルがあったと判定されたことから、得点は取り消される事態となった。これにより、アーセナルは残り2試合でマンチェスター・シティとの暫定勝ち点差を「5」に広げることに成功した一方、残留を争っている18位ウェストハムは17位トッテナム・ホットスパーと暫定ながら勝ち点で並ぶチャンスを逃したことになり、両クラブの運命に大きく影響を与える判定となった。

 この判定に元デンマーク代表GKピーター・シュマイケル氏は「今日の判定はあらゆる面で間違っている」と批判したほか、元イングランド代表DFガリー・ネヴィル氏も「プレミアリーグにおけるVAR史上最大の判定」と評されるなど、大きな話題となっている。

 このような状況のなか、VARの確認作業中の審判間の会話を聞きながら分析する『Match Officials: Mic’d Up』に出演したPGMOLのウェブ会長は、「セットプレーコーチが選手たちをこれらのエリアに集め、わずかなアドバンテージを狙うケースが増えているため、関係者とどのような試合を望んでいるのかについて、今後も協議を続けていく。協議は継続していくが、警戒を怠ってはならない。試合に影響を与える明確な行為を特定する必要がある」と語りながら、ウェストハムの同点ゴールが取り消されたことには次のように言及した。

「今年は昨年より良くなった。昨年の2倍、ホールディングの反則を判定したが、見逃したケースもあった。しかし、今回のようにゴールキーパーの腕を妨害するようなケースは見逃していない。これは別物であり、だからこそこれは明白な反則なんだ」

「間違いなく、最も重大な接触はゴールキーパーへの接触だ。ボールをキャッチするというごく当たり前の動作を妨げている。腕が首にかかっていて、腕に当たっている状態で、腕を上げることができない。私たちはこのプレーにはペナルティを科すと明言してきた」

「この点に関しては一貫した対応をとっている。単に選手同士の接触だけを問題視しているわけではない。その前に、これといった目立つプレーも起きていない。このプレーを見れば、明らかにペナルティを科すべき明白な反則行為であることは明らかだ」

 なお、判定が下されるまで4分17秒もかかったことから、この判定は明白かつ明らかなものではなかったとしてウェストハム側がPGMOLに懸念を表明する予定であることが伝えられているが、ウェブ会長は判定に時間がかかったのは他の反則の可能性もあったことが理由であることを強調した。

「プレシーズンの選手への説明会も含め、シーズンを通して、相手選手がゴールキーパーの腕を掴んだり、保持したりして、ゴールキーパーが職務を遂行できない場合は、ペナルティが科されると説明してきた。ゴールキーパーとの接触全般について言っているのではなく、ゴールキーパーの腕や手が妨害され、職務遂行が阻害されるような特定の接触について言っている」

「だから、このプレーを最も良い角度から見れば、パブロ(・フェリペ)が何をしたのかがわかるだろう。ビデオを見れば、それは明白で、早い段階で起こったことだ。主審はペナルティエリア内に大勢の選手が集まっていて見えにくいため、明白に判断できなかったかもしれないけど、VARがこれを見れば、当然介入せざるを得ない」

「しかし、VARは他のプレーもすべて確認し、介入が必要な明白な反則がこれだけであることを確認しようとする。これは非常に大きな影響を与える。(ダビド・)ラヤは通常できるボールをキャッチしたりパンチングしたりするようなプレーができなかった。VARが介入し、正しい判断を下したんだ」

「VARが有効活用された場面だ。時間はかかったけど、正しい判断を下すには時間をかける必要がある。この非常に重要な場面で、私たちはそれを実行することができた」

【ハイライト動画】試合終盤の判定が物議を醸したウェストハムvsアーセナル