高市首相、野党要求に慎重姿勢=「少数」参院ですれ違い

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 11日の参院決算委員会に高市早苗首相が出席し、後半国会の論戦が本格化した。少数与党下の参院では、重要法案の成立に野党の協力が不可欠。しかし、野党が追加の経済対策を求めても、首相は慎重な答弁に終始し、双方のすれ違いが目立った。
 「財源確保などの課題を整理する必要がある」。国民民主党の川合孝典参院幹事長は、中・低所得者層に現金5万円を給付するよう提案したが、首相は事実上の「ゼロ回答」だった。
 参院での過半数割れを解消するため、自民党内には政策面で近い国民民主との連携を模索する動きもある。しかし、川合氏が求めた2026年度補正予算案の編成に対しても、首相は「直ちに必要な状況とは考えていない」と従来の認識を繰り返すのみで、歩み寄りの姿勢は示さなかった。
 参院野党第1党の立憲民主党への答弁も同様だ。同党の森裕子氏はイラン情勢を踏まえ、補助金の取りやめなどでガソリンの節約を促すよう訴えたが、首相は「多くの国民は、これから先のことも考えて無駄遣いをしていない」と拒んだ。
 首相はまた、各国からの代替調達により「日本全体として必要となる量は確保できている」と主張。一方で「臨機応変に対応する」と将来的な供給不足への警戒感もにじませた。
 後半国会で、首相は皇族数確保や衆院議員定数削減、「国旗損壊罪」導入など「国論を二分」する政策実現に意欲を示している。決算委での答弁について、自民関係者は「野党の出方を探る様子見の段階で、踏み込めないのだろう」と指摘。難色を示す補正編成についても、党内からは「(受け入れに)かじを切らざるを得ないだろう」(税調幹部)との声が漏れる。
 実際、参院ではなお野党が強気だ。立民の水岡俊一代表は11日の記者会見で「現場からは石油関連製品の調達がままならないと悲鳴が上がっている。政府の状況把握を不安視させる答弁だった」と批判。国会論戦を通じ、首相に補正編成など政策転換を迫る方針を示した。 
〔写真説明〕参院決算委員会で答弁する高市早苗首相(右手前)=11日、国会内
〔写真説明〕参院決算委員会で質問する立憲民主党の森裕子氏=11日、国会内
〔写真説明〕記者会見する立憲民主党の水岡俊一代表=11日午後、国会内