イランは海上封鎖しのげる=モジタバ師、交渉関与か―米情報機関

AI需要 電子部品の需給ひっ迫へ

 【ワシントン時事】米情報機関が、イランは今も一定の軍事力を維持し、米軍による海上封鎖にも当面耐えられると分析していることが分かった。また、負傷しているとされる最高指導者モジタバ・ハメネイ師については、戦闘終結を巡る交渉に関与している可能性が高いと見ている。複数の米メディアが報じた。
 トランプ政権は戦闘停止に向けた交渉でイラン側に譲歩を迫るため、イラン港湾の海上封鎖を続けている。しかし、ワシントン・ポスト紙によると、中央情報局(CIA)は最近、イランが「少なくとも3、4カ月」は封鎖に耐えられるとする機密分析報告書を政権に上げた。関係者は、イランが中央アジア経由の陸路による石油密輸で経済への打撃を緩和することも考えられるとの見方を示した。
 米当局者は同紙に、米イスラエルの大規模攻撃後もイランは移動式ミサイル発射台の約75%を維持し、ミサイルも備蓄の約70%が残っていると指摘。損壊したミサイルを修理し、新たなミサイルの組み立ても行っているという。
 また、CNNテレビによれば、米情報機関は、指導部の多くが死亡したイランの権力構造は不透明だとしながらも、モジタバ師の役割は大きいと見ている。専門家は「イランの体制は、大局的な決定において、最終承認を得るために(モジタバ師を)利用している」と説明する。
 ただ、攻撃で負傷して治療中とされるモジタバ師は隔離状態で、意思決定の議論の場には参加していないとみられる。精鋭軍事組織「革命防衛隊」幹部とガリバフ国会議長が日々の政策決定を担っているもようだ。
 モジタバ師は2月に米イスラエル両軍の攻撃で殺害された父アリ・ハメネイ前最高指導者の後継者となって以降、公の場に姿を現していない。電子機器を全く使わず、使者を通じて外部と連絡しているとされ、米情報機関はモジタバ師の居場所を特定できていないという。 
〔写真説明〕イランの最高指導者モジタバ・ハメネイ師=2024年10月、テヘラン(AFP時事)