世界最大級の“働く船”がスゴい! 浴槽700杯分を一気にすくう巨大重機 イギリス海軍のドック拡張工事で造船会社が動画公開

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イギリスの造船会社バブコックは2026年4月9日、世界最大級のバックホー浚渫(しゅんせつ)船である「マグナ」を用いたドック工事の様子を公開しました。

浚渫船で100年以上の歴史のあるドックを拡張

 イギリスの造船会社バブコックは2026年4月9日、世界最大級のバックホー浚渫(しゅんせつ)船である「マグナ」を用いたドック工事の様子を公開しました。

 浚渫船とは、海底の土砂をすくい取る浚渫工事を行うための船です。浚渫工事には主に、ストローのように土砂と海水を吸い上げて掘り下げるポンプ浚渫と、グラブバケットで海底の土砂を直接つかみ取って掘り下げるグラブ浚渫がありますが、「マグナ」は油圧ショベル(バックホー)のアームとバケットを搭載したバックホー式浚渫船であり、その中でも世界最大級の規模を誇ります。

「マグナ」はオランダのロイヤル・ボスカリ社が所有しており、全長約72m、幅約20.5m、長さ40mのスパッド(脚)を備えた船です。搭載されたバケットは、世界最大級の油圧ショベル「キャタピラー6090」をベースとしており、容量は約33立方メートルに達します。バケット1回分の掘削量は浴槽約700杯分に相当し、最大稼働時には1日にオリンピックサイズのプール約4杯分の土砂を処理できます。

 バブコックは、建造中のイギリス海軍向け新型31型(インスピレーション級)フリゲート2番艦「アクティブ」の進水を、艦を移動させることなくロサイスの非潮汐式ドック内で実施できるようにするため、本船を使用しました。

「アクティブ」を進水させるためには、長さ180m、幅約70mの掘削区画を造成し、既存のドック水準より約5m深く掘り下げる必要があったとされていますが、「マグナ」の活用により約5か月弱で完了しました。同社は「関係者全員にとって非常に大きな成果です」と発表しています。

 なお、ドックはもともと110年以上前、1900年代初頭に建設されたものです。そのため、これまで浚渫が行われていなかった深さまで掘削を進めた結果、予想外のものが発見されました。今回最大の発見は、旧海軍で使用されていた錨で、約20トンの錨と約6トンの鎖が一体となっており、水深約8mの地点で見つかりました。これは19世紀後半に同地で運用されていた海軍の浮体式ドックに由来するものと考えられています。

【動画】は、派手に海底を掘ってる…これが、世界最大のバックホー浚渫船です