イタリア審判協会(AIA)は25日、セリエAおよびセリエBの審判任命責任者であるジャンルカ・ロッキ氏が即時職務停止となったことを発表した。
発表によると、ロッキ氏はミラノ検察庁の捜査対象となっていることを受け、AIAのフランチェスコ・マッシーニ氏に対して自ら職務停止を申し出たとのこと。さらにビデオ・アシスタント・レフェリー(VAR)責任者のアンドレア・ジェルヴァソーニ氏も同様の理由から自ら活動停止を決断したようだ。ロッキ氏はAIAに対して次のような内容を通知しているという。
「AIAとの合意に基づき、CAN(全国審判委員会)が安心して活動できるよう、CANマネージャーの職務を即時停止することを決定した。家族と相談の上、このような苦渋の決断を下すこととなった。これは司法手続きが円滑に進むようにするためのものであり、手続きを経て無実を証明し、以前よりも強くなってこの状況を乗り越えることができると確信している」
「協会への深い愛情と私が担う役割に対する責任感から、私の状況によっていかなる形の影響も受けぬよう、この重要なアスリートグループを守っていきたいと考えている。私の立場を明らかにするための新たな展開が、一日も早く訪れることを願っている」
スポーツ専門メディア『アスレティック』によると、ロッキ氏にはVARプロトコルの違反疑惑、およびインテル寄りの審判員を選出した疑惑が浮上しているという。昨年4月に行われたインテルvsミランのミラノ・ダービーを含めた過去2シーズンの合計5試合が精査対象となっており、ミラノの検察当局は現地時間30日木曜日に事情聴取に応じるようロッキ氏に伝えたようだ。
精査対象にはパルマ・カルチョの日本代表GK鈴木彩艶が出場した試合も含まれている模様。『BBC』や『ガーディアン』など複数の有力メディアによると、ロッキ氏はこの試合のVAR担当審判員に圧力をかけ、ファビオ・マレスカ主審がオンフィールドレビューにてハンドの判定確認をするよう促した疑いが持たれているという。マレスカ主審はオンフィールドレビューを経て当初の判定を覆し、ウディネーゼのフランス人FWフロリアン・トヴァンがPKで決勝点を記録した。
なお、精査対象となった試合の関係クラブについては、現時点で捜査対象にはなっていないという。イタリアではスポーツにおける不正行為は犯罪であり、最高刑は懲役6年となっているようだ。