南海電鉄の新観光列車「GRAN 天空(グラン テンクウ)」が2026年4月24日(金)から運行を開始します。一足先に、期待の車両を確認してきました。
南海「GRAN 天空」が2026年4月24日から運行開始
南海電鉄は、新たな観光列車「GRAN 天空(グラン テンクウ)」の運行を2026年4月24日(金)から開始します。それに先立ち、4月18日(土)に報道関係者を対象とした試乗会を実施しました。一足先に、期待の車両の内部を確認してきました。
「GRAN 天空」は、難波駅と高野山の玄関口となる極楽橋駅を約1時間30分で結びます。
原則として毎週水曜日と第2・4木曜日を除く1日2往復が運行され、途中停車駅は沿線主要7駅(新今宮、天下茶屋、堺東、金剛、河内長野、林間田園都市、橋本)と九度山の計8駅となります。
運行開始にあたり、難波駅1番線の降車ホームが「GRAN 天空」専用の「0番のりば」として美装化されました。列車に乗る前から旅行への期待感が高まる上質な雰囲気となっています。
「GRAN 天空」の車両は、山岳区間の走行に対応したステンレス製の通勤型車両2000系を改造した4両編成で、外装は落ち着きのある深紅。山岳区間の風景に映えるカラーです。
1号車はリクライニング座席の「リラックスシート」、2号車は車窓をより楽しめる「ワイドビューシート」、4号車にはソファー席の「グランシート」を配置。3号車は、軽食やお土産などを購入できる「ロビーラウンジ」となっています。
多様な座席を備えるだけでなく、“本格的な食事”を提供するのも大きなポイント。ソファー席の4号車では、南海沿線のレストラン「Genji」(大阪市西成区)の元川 篤シェフが監修し、沿線の食材をふんだんに使用した創作料理を3種類、モーニング・ランチ・アフタヌーンティーと時間帯に応じて提供します。
南海電鉄は1906年に日本の私鉄として先駆的に食堂車を導入して注目を集めましたが、しばらく食事を提供する列車は途絶えていました。ノウハウはゼロからのスタートだったといいます。
1・2号車は難波~極楽橋間で料金1700円、運賃込みで3130円と気軽な料金設定です。4号車で食事とフリードリンクを付けた場合は、モーニング・アフタヌーンティーが1万1230円~、ランチは1万3430円~となります。
「次は別の座席に座って旅をしたい」と思える列車
今回の報道関係者向け試乗会では、土休日の「GRAN 天空2号」と同じ運行時刻で走る団体専用列車に乗車しました。「GRAN 天空2号」は始発駅の極楽橋を10時47分に発車し、終点なんばには12時13分に到着します。
実際に乗車して感じたのは、1・2号車と3・4号車で全く雰囲気が異なるということ。1・2号車は木材がふんだんに使われた明るい空間となっている一方、3・4号車は絨毯が敷かれ、ラウンジのような重厚な雰囲気です。元が通勤型車両だったとは思えません。
1号車の「リラックスシート」は2列+1列の3列リクライニングシートで、1掛けの座席は1人旅にぴったり。テーブルは座席背面と、肘掛けに収納されるインアーム式の両方を装備しており、座席を向い合せにした場合でも便利だと感じました。
ただ、改造車両であるため座席が窓割りと合っておらず、車窓を重視するのであれば、2号車の「ワイドビューシート」がおすすめです。「ワイドビューシート」は、窓を向いた座席と対面式の座席があり、2人もしくは4人での利用を想定した座席です。
最も豪華な4号車の「グランシート」は、ゆったりとしたソファ席が配置され、まさに高級ホテルのロビーラウンジのような特別な空間となっています。所要時間が最大で90分程度の鉄道車両としては破格の豪華さです。
最大4人掛けのソファ席が4つあり、最も運転席に近い区画「グランシートプラス」は、他と異なり座席が革張りとなっていました。
3号車「ロビーラウンジ」に設けられたサービスカウンターは全ての乗客が利用可能。「北極星 特製チキンオムライス」や「会津屋 元祖ラヂオ焼き」といった沿線にゆかりのある軽食、オリジナルグッズなどが販売されます。
実際に車内を見て回ると、多様な座席や料理など、移動そのものを楽しめる配慮がちりばめられており、一度乗車すれば「次は別の座席に座って旅をしたい」と思える列車でした。