中東情勢で財政悪化懸念=エネルギー高で板挟み―IMF

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 【ワシントン時事】国際通貨基金(IMF)が15日公表した財政監視報告は、米イスラエルとイランの紛争に伴う中東情勢の緊迫化を受け、世界の債務状況が悪化するリスクがあると警鐘を鳴らした。供給不安による原油価格急騰が響き、エネルギーを輸入に依存する国々はコスト高に直面。財政拡張の余地が乏しい中、各国は「価格高騰から市民を守るのか財政の余力を保つのか、選択に迫られている」と分析した。
 世界経済が回復力を見せる一方、財政見通しは悪化している。IMFによると、国内総生産(GDP)に占める世界の債務残高(2025年)は約94%に到達。29年までに100%に届くと見込まれる。これは「唯一、第2次世界大戦直後に達したことがある水準」だという。
 国別では、米国のGDPに占める債務残高は31年までに142%に増加すると予測。デフレ懸念が強まる中国は財政政策で国内需要を喚起するため、127%に到達すると見込んだ。日本については、GDP成長などが奏功し、財政状況が改善している半面、国債利回りが過去最高水準を付けていると紹介した。