原油高騰、米物価に直撃=ガソリンは過去最大の伸び

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 【ワシントン時事】10日公表された3月の米消費者物価指数(CPI)は前年同月比3.3%上昇と、前月(2.4%上昇)から跳ね上がり、2024年5月以来約2年ぶりの高水準となった。米イスラエルの対イラン軍事作戦をきっかけとした原油価格高騰がもろに響いた。
 特に3月のガソリン価格は前月比で21.2%急騰と、過去最大の伸びを記録した。2月末に始まったイランへの攻撃と、イランの報復措置による原油輸送の要衝ホルムズ海峡の事実上閉鎖が原油相場を押し上げ、物価統計にそのまま反映された形だ。
 米国とイランは7日、2週間の停戦で合意した。両国は11日、パキスタンで和平交渉を開始。ただ、停戦合意後もイスラエルがレバノンのイスラム教シーア派組織ヒズボラへの攻撃を継続するなど、不透明感は払拭されず、原油先物の国際指標である米国産標準油種WTIは依然1バレル=100ドル近辺を推移している。
 3月の米CPIで、変動の激しいエネルギーと食品を除いたコア指数は前年同月比2.6%の上昇にとどまる。インフレ高進が長引くかは、ホルムズ経由の供給に世界が依存している原油や肥料、原料の値上がりが、幅広い製品やサービスの価格上昇を招くかどうか次第と言える。
 和平交渉の行方にかかわらず、「供給ショック」は尾を引くとの見方は根強い。国際通貨基金(IMF)のゲオルギエワ専務理事は今月9日の講演で、軽油とジェット燃料の不足が世界で輸送や観光業に打撃を与えているほか、半導体製造で使われるヘリウムや、プラスチック原料のナフサの供給も混乱していると懸念。影響は「当面続く」と予想した。 
〔写真説明〕米ニューヨークのガソリンスタンドで、バイクに給油する男性=3月31日(AFP時事)
〔写真説明〕9日、ワシントンで講演する国際通貨基金(IMF)のゲオルギエワ専務理事(EPA時事)