イラン衝突でガザ和平停滞=イスラエル「占領」固定化も―ハマス武装解除進まず・停戦半年

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 【カイロ時事】パレスチナ自治区ガザでイスラエルとイスラム組織ハマスの停戦が発効して10日で半年。トランプ米大統領が主導するガザ和平計画は対イラン軍事作戦で停滞し、焦点であるハマスの武装解除は道筋が見えない。イスラエルはガザで支配地域を拡大しているとされ、占領状態が固定化する懸念もある。
 ◇停戦後の死者700人超
 ガザでの停戦は昨年10月10日に発効した。和平計画は現在、ガザの非武装化や暫定統治、復興を開始する第2段階にあるが、いずれも進んでいない。イスラエル軍は散発的にハマス関係者を狙って空爆を実施。ガザを約半分に区切る「イエローライン」まで部隊を撤退させたものの、境界線に接近した住民らに対して銃撃を続け、停戦発効後のガザ側の死者は700人を超える。
 今年1月には和平計画に沿ってガザで民生を担うパレスチナ人からなる官僚機構が発足した。しかしイスラエルがガザ入域の許可を出さず、職員はエジプト領内で足止めが続く。
 ガザの暫定統治を監督する国際組織「平和評議会」は3月に武装解除案をハマスに提示。報道によると、同案は5段階で構成され、約8カ月間で武装解除を完了する。最終段階でイスラエル軍がガザから撤退し、非武装化が確認された地域から復興作業が開始されるという。
 ハマス報道官は5日、攻撃が続く状況での武装解除は「受け入れられない」と反発。ハマスが武装解除案の修正を求めるとの観測もある。
 ◇計画履行へ圧力低下
 エジプトの中東問題専門家モネス・フジェイリ氏は取材に対し、米イスラエルとイランの軍事衝突で国際社会でガザ問題の優先順位が下がり、「和平計画は凍結状態になった」と語った。トランプ氏は対イラン戦に注力し、同氏からの圧力が低下したイスラエルは計画履行に一層消極的になったと指摘。ハマスとしても、世界の関心がイラン情勢に向かう状況を「体制再建の好機」と捉えているという。
 地元紙ハーレツによれば、イスラエルはイエローラインを越えて支配地域を広げ、前哨基地を増設している。ネタニヤフ首相は3月末、ガザやレバノンなどにイスラエルが掌握する緩衝地帯を設置したと主張。「ガザでは半分以上の領土だ」と戦果を誇示した。 
〔写真説明〕パレスチナ自治区ガザでイスラエル軍の支配領域を示す「イエローライン」の目印=2025年11月、中部ブレイジ(AFP時事)