イラン情勢を受け、与野党から2026年度補正予算案の編成を求める声が上がり始めた。7日成立した26年度予算の予備費は1兆円だけで、長期化すれば予算が不足するとの見立てからだ。物価上昇や国内経済の減速への対応に取り組む姿勢をアピールする思惑がありそうだ。
「国民生活を守り抜くため状況を見極めながら、必要な対応を柔軟に取っていく」。自民党の小林鷹之政調会長は8日、記者団から補正編成について問われ、こう強調。中道改革連合の重徳和彦国対委員長は党会合で「一日も早く世の中の状況を反映させた補正を求めていく」と訴えた。
26年度予算は米イスラエルの攻撃開始前に編成されたため、中東情勢への対応策は盛り込まれていない。政府はガソリン価格抑制の補助金を3月から再開したが、月3000億円程度という当初の想定を大幅に上回ると見込まれる。与党内には電気・ガス代支援の復活を求める意見も出ている。
野党では、国民民主党も中道と足並みをそろえる。古川元久国対委員長は記者会見で「さまざまな影響が国民生活に及んでいる。先手先手の対策が不可欠だ」と指摘した。玉木雄一郎代表は中小企業や農業、労働市場への支援が必要だと主張し、党として具体案を検討する考えを示している。
政府は現段階では対応を明言していない。自民幹部は米国とイランが2週間の停戦で合意したことに触れ、「永続的な停戦になるなら原油高対策は必要なくなる。状況を見極めないと判断できない」と述べた。
〔写真説明〕記者団の取材に応じる自民党の小林鷹之政調会長=8日午後、東京・永田町の同党本部
〔写真説明〕党会合であいさつする中道改革連合の重徳和彦国対委員長=8日午後、国会内