サンフレッチェ広島は5日、明治安田J1百年構想リーグ地域リーグラウンド第9節でアビスパ福岡をホームのエディオンピースウイング広島に迎えて対戦し、0-1で敗れて4連敗を喫した。
前節ケガから復帰したMFトルガイ・アルスランは58分からピッチに立ち、今季最長のプレータイムを得たが、勝利に貢献できず。「試合後にサポーターがああいう感じ(ブーイング)になったように、結果としては自分たちも満足できるものじゃないし、改めてもう一度、自分たちにフォーカスして、自分たちができることをしっかり突き詰めていかないといけないと思います」と悔しさを滲ませた。
広島は試合の立ち上がりから相手を押し込む展開を作ったが、前半は攻撃がかみ合わないシーンが多くシュートも3本のみだった。ベンチでゲームを見守っていたアルスランは、「試合の入りがそんなに良くなく、もっと早く自分たちがアクション起こせる中で、ゆっくりとしたペースになってしまっているなと感じていました」と振り返る。
後半は「『もっとスイッチを入れるぞ』という感じで入りました」とドイツ出身MFが明かすように、前半から一転してシュートチャンスを量産。後半だけで11本のシュートを記録し、再三のチャンスは作れていたが、最後の場面で決めきれずに得点を奪えなかった。
途中出場でチームを活性化したアルスランは、「もっとゴールに近いところでプレーしないといけなかったですが、相手のファーストラインをブレイクすることにずっと専念していた感じでした。個人としてもチームとしても、もっと前に圧力をかけないといけなかったと思います」と指摘し、勝利のために足りなかったことについて、「もうシンプルに我々前線の選手がゴールネットを揺らさなきゃいけない、ただそれだけかなと思っています」と言い切った。
広島はこれで手痛い4連敗。アルスランは、「負け続けていると、やっぱり自信を失うことにもなりかねないと思います」と危機感を口にしつつも、「そこは自分たちでもう一度話をして、しっかりと信じ合ってやることが大事ですし、次の試合に向けて大きなことを変えるのではなくて、今までやっていることを一歩一歩積み上げていくしかないと思っています」と前を向く。
勝てていない中で自信を貫くことは難しいかもしれない。ただ、そこでアルスランが背負う役割はピッチで「責任」を示すことである。
「本当に素晴らしい選手たちがそろっているので、その輝きを取り戻すために自分ができることは、今日であれば、逃げずにボールをもらいにいくこと。何回かミスはしましたけど、ミスがあったとしても周りを信じて何度も何度もトライすること。そうした姿を見せていけば、自ずとうちの素晴らしい選手たちが自信を取り戻すと思っているので、自分は逃げずに今まで通りやり続けることかなと思っています」
35歳のボランチは、2025年3月に右ひざ前十字じん帯を断裂し、同年9月に復帰したものの、まだ加入当初のような輝きを取り戻せてはいない。今季も左ヒラメ筋損傷の治療のために2月にドイツへの一時帰国を経て、ケガから復帰したばかり。ただ、「個人的な状態としてはフィジカル的な問題もなく、しっかりとフィットしてゲームに入れました」と調子は上向いている。
バルトシュ・ガウル監督新体制が始動して約3カ月で、まだ道半ば。厳しい状況でも広島は屈しない。それをアルスランが率先してピッチで体現する。「進むべき道は何も疑うことはないので、監督から言われていること、自分たちが持っているものを、我々選手がしっかりピッチの上で表現できるように自信を持ってやること。そうすれば、自ずと結果は出てくると思います」と力を込めた。
取材・文=湊昂大
【ハイライト動画】サンフレッチェ広島、アビスパ福岡に敗れ4連敗に…