千葉の動脈「京葉道路」と「圏央道」を連絡する「千葉東金道路」。ここには慢性的に渋滞しているボトルネックが存在します。その渋滞のなかでは、上空のランプ橋に“不自然な空間”が存在。実は30年前に行われた“大手術”の跡です。
めっちゃ詰まる「千葉東JCT」 上空に不自然な“出っ張り”が
千葉市と県の太平洋沿岸を行き来するうえでの動脈となっているのが、京葉道路(千葉東JCT)と圏央道(東金JCT)を連絡する有料道路「千葉東金道路」(千葉東JCT~東金JCT)です。東金JCTからは圏央道経由で銚子連絡道路に通じているほか、東金ICからそのまままっすぐ海のほうに東金九十九里有料道路も延びています。
千葉東JCT-東金JCT間は1979年に開通。2013年に圏央道が木更津JCTや東京湾アクアライン方面に通じ、交通量が若干減少しても、1日5万4166台(2017年)という多さで、いわゆる九十九里浜の沿岸地域から千葉市・ひいては東京方面への交通を一手に担っています。
そのため、時間帯によっては上り線の京葉道路方面へ向かうクルマが一気に集中して詰まってしまうボトルネックが存在します。それが、京葉道路へ流入する千葉東JCTです。
上り線は千葉東JCTの手前で木更津方面1車線、東京方面2車線に別れて分岐しますが、その直後に東京方面が車線減少するため、合流渋滞が起きます。特に、車線が残る右側は、いきなり車列が動かなくなるので追突にも注意が必要です。
ただ、その車列のなかで、正面の上空を通る高架のランプに奇妙な“出っ張り”があることに気づきます。まるで、延伸のために高架橋をつなげるための準備空間、いわゆる“イカの耳”にも見えます。
「そのスペースを使って渋滞何とかして!」と思う人もいるかもしれませんが、後で聞いたところ、この“イカの耳”は延伸用ではありませんでした。
むしろその逆、もとあったランプを“切断”した跡なのです。
大手術をやっていたJCT
イカの耳があるのは京葉道路の木更津方面から東金方面へ入るオンランプです。かつては、イカの耳からランプがまっすぐ伸びて千葉東金道路の下り線へ接続していました。
これを、やや南方向に延びる新ランプに付け替え、東金方面←木更津方面のランプ上部を交差して千葉東ICのオンランプへ合流し、そこから本線の下り線へ接続する線形としたのです。
ランプの付け替えは、今もボトルネックとなっている東金方面→東京方面の車線を増やすスペースを捻出するために行われました。NEXCO東日本関東支社によると開通から17年が経った1996年に実施。古い橋桁は2010-11年頃に約1年をかけて撤去され、イカの耳のような出っ張りだけが残りました。
しかし、車線を増やせたのはあくまでランプ手前の地平部で、東金方面→東京方面のランプそのものは1車線分のため、車線減少を余儀なくされています。さらに2020年には、この手前部分の交通容量をアップする目的で、木更津方面の分岐手前に付加車線が設置され、木更津方面はスムーズに分岐できるようになっています。しかし、千葉方面へ向かうクルマにとってはあまり効果を発揮していません。
“真のラスボス”渋滞原因はココだ!
この時の千葉東JCTの付加車線は、京葉道路における一連の付加車線工事とセットで行われたものでしたが、千葉東JCTの渋滞の根本原因は解消されていません。車線減少後の東京方面も、やはりスムーズには進みません。
これは京葉道路に合流後、「貝塚トンネル」の手前で再び車線減少が起こるからです。
京葉道路 貝塚ICの南にある貝塚トンネルは、貝塚の保護のため、側道となっている国道16号の内・外回りと京葉道路の上下線で4本のトンネルが横に並ぶ「4連メガネトンネル」となっています。ここの部分はどうしても車線を増やせず、もともと交通量が極めて多い京葉道路のなかでも、貝塚トンネルから千葉東JCTの間は最も混雑するポイントの一つとなっています。
京葉道路の渋滞対策として付加車線が計画された2010代には、貝塚トンネルのうち国道16号のトンネルを京葉道路用に転用する案も出ましたが、国道16号の代替ができずに実現していません。この実現の見込みについてもNEXCO東日本関東支社に聞いたところ、「貝塚トンネル付近の渋滞対策については、関係機関との調整を実施中です」と回答しました。