ネット中傷対策、透明性に差=Xなど4社回答せず―情プラ法1年でアンケート・時事通信

不動産売却ニーズ高まる 背景は

 インターネット上の中傷被害などの救済を目的とした「情報流通プラットフォーム対処法(情プラ法)」が1日で施行1年となるのを前に、時事通信は規制対象のSNS事業者など9社にアンケート調査を実施した。5社は窓口を設けるなど対策を講じていたが、X(旧ツイッター)など4社は回答せず、透明性で隔たりが浮き彫りとなった。
 アンケートは調査票をメールなどで送り、3月中旬までの回答を依頼。同法への対応や課題、生成AI(人工知能)対策などを尋ねた。
 グーグル、LINEヤフー(LY)、メタ、TikTok(TT)、サイバーエージェント(CA)の5社は「法を順守している」などと回答した。一方、画像共有のピンタレストは英文で回答できないと返信。X、掲示板「爆サイ」の湘南西武ホーム、動画共有「ニコニコ」のドワンゴは複数回連絡したが、返答がなかった。
 回答した5社のうち、LYは投稿削除要請の書面受け付けに加え、オンライン窓口を開設し、2025年度の申請数は前年度を上回るとした。情プラ法は法令に詳しい「侵害情報調査専門員」をサービスごとに最低1人選任するよう求めているが、「(対象外のヤフーニュースを含め)5サービスで8人が対応」しているという。
 TTは専門員を複数選任し、「日本の体制を一層強化」していると説明。ユーチューブなどを運営するグーグルは「世界で2万人以上が違反コンテンツの削除に取り組む」とし、フェイスブックなどのメタ、アメーバブログのCAは年1回公表義務のある報告書で示すと答えた。
 実写に見えるAI動画について、グーグルとTTは、投稿者にAIで作成したと明記するよう要請。有害情報が拡散されやすいとされる「推薦アルゴリズム」について、TTは特定テーマに偏り過ぎない仕組みを導入したという。メタやCAも問題投稿の監視や削除に努めると回答した。
 5社の回答からは、規制と表現の自由の両立に苦慮する実態も明らかになった。CAは偽の動画や画像「ディープフェイク」の扱いや探知技術の向上は「業界の共通課題」とした。LYは違法性が明白でない「グレーな投稿」や偽情報への対応の難しさを挙げ、削除の義務化は「極めて慎重な検討が必要」とした。 
〔写真説明〕スマートフォンに映る情報流通プラットフォーム対処法の対象サービスのアイコン