「3000円のエンジンオイル」と「1万8000円のエンジンオイル」何がどう違うの!? やっぱり“愛車のためには高級品”なのか?

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クルマの「血液」ともいえるエンジンオイルは、潤滑をはじめ多くの役割を担っています。ただ、1リットル当たり数百円ほどの格安品と、数千円以上する高級品の違いは何なのでしょうか。

「クルマの血液」エンジンオイルの価格差のワケ

 クルマを人間で例えるならエンジンは心臓、エンジンオイルはズバリ「血液」だと言っていいでしょう。エンジンオイルは内部の潤滑のほか、各部の冷却や洗浄、密封に防錆と、非常に多くの役割を担っています。

 他方、エンジンオイルには多くの種類があり、価格も4リットルで3000円程度の格安品から、なかにはその6倍、同量で1万8000円程度の高級品までさまざまあります。昨今は値上げ、値上げのオンパレードで、家計の負担は増すばかり。クルマの維持・整備費はできるなら圧縮したいところですが、気になるのはクルマに“格安の血液”を入れる場合の注意点でしょう。

 エンジンオイルにおける価格差や性能差は何で決まるのか。先に結論を言ってしまうと、それはオイル全体の8割を占める基礎成分の「ベースオイル」と、残りの2割を構成している添加剤(洗浄分散剤、摩耗分散剤、粘度指数向上剤など)の性能によって決まります。

 まず、ベースオイルは不純物などを含むことから、精錬度合いでグレードが分けられています。一般的に、比較的精錬度の低いグレード1〜2に分類されるオイルは「鉱物油」とされ、グレード3以上のものは「合成油」と呼ばれています。成分の大部分を占めているだけに、グレードの高さは性能のよしあしに直結しており、そのままコストにも跳ね返っているというわけです。

 また高級なオイルには高機能な添加剤も使用されています。高温時でも、油膜の保護性能を保つ成分などは代表的なもので、最高級品ともなると、どんなに極寒や高温の環境でもオイルの流動性を保ち、エンジンを保護します。いうまでもなく、こうした高機能な添加剤はコストも高くなりがちです。

 そして現在、新車ディーラーなどではほとんど合成油が使用されています。なかには日産「GT-R」(R35型)などの高性能なスポーツカーには、標準でブランドも指定された合成油を入れるよう指示している店舗もあります。

「鉱物油vs合成油」愛車に使うべきは?

 では、ホームセンターなどで売っている比較的安い価格のオイルはというと、多くはグレード1〜2の鉱物油をベースオイルに使用している製品です。

 これらの製品は、精錬度が低めのベースオイルを使用しているため「エンジンに悪いのでは?」と感じてしまうかもしれませんが、実はちゃんと性能が確保されています。メーカー純正での採用ケースもあり、例えば原付のホンダ「スーパーカブ」などは、鉱物油の「ウルトラG1」を使うよう指定しています。

 ただし、鉱物油は一旦エンジンの熱が加わると、酸化が進みやすいという欠点があります。酸化したオイルは徐々に性能が低下していくもの。そうなれば当然、エンジンの焼きつきなどの故障リスクが増大します。特に登坂など、エンジンを高回転まで回して負荷をかけるシーンが多い場合は、オイルの酸化も進みやすくなります。

 そのため鉱物油を使う場合は、合成油を入れた場合よりもマメにオイル交換を行う必要があります。しかしそれさえ守っていれば、鉱物油ベースの製品でもオイルとして充分に役目を果たしてくれるでしょう。

 むしろ性能のグレード差よりも注意を払うべきなのは、エンジンオイルの「粘度」です。エンジンオイルには粘度指数がそれぞれ設定されており、エンジンに適合する粘度の指定を守っていれば問題はありませんが、指定粘度よりも低い粘度(例:5W-30指定のエンジンに0W-20を入れるなど)のオイルを使うことは厳禁です。

 まとめると、通常の使用シーンならエンジンオイルは高級品でも格安品でもOK、粘度と交換距離・時期さえきちんと注意していれば、あとはお財布との相談でしょう。こまめにオイルを交換する人なら鉱物油ベースでもよし。走行頻度が低く、オイル交換は決まった期間でしか行わないという人なら、合成油ベースの製品を選んだほうが安心かもしれません。