“廃線”の100歳越え電気機関車群が国の「重要文化財」に “日本一高い鉄道橋”は「登録有形文化財」 国が新指定答申

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廃線となった鉄道で使われていた電気機関車が国の重要文化財に指定されました。

海外製・海外製・国産のコピー・戦時型の4両

 国の文化審議会は2026年3月26日、「三井三池炭鉱専用鉄道電気機関車」4両を重要文化財に指定すると答申しました。

 福岡県大牟田市と熊本県荒尾市にまたがるエリアで明治時代から1997年の閉山まで稼働した三井炭鉱の専用鉄道で使われていた機関車群が、文化財としての価値を認められた形です。

 同鉄道は石炭のほか従業員も運び「炭鉱電車」として親しまれ、最後まで残っていた一部区間が三井化学大牟田工場の専用線として使われたのち、2020年5月に廃線となりました。

 指定を受けたのは次の4両です。

(1) 15トン5号電気機関車:1908年アメリカ・ゼネラルエレクトリック製
(2) 20トン1号電気機関車:1911年ドイツ・シーメンス製
(3) 20トン5号電気機関車:1915年三菱合資会社製
(4) 45トン17号電気機関車:1936年芝浦製作所製

(1)は鉱山用の電気機関車として現存国内最古級、(3)は(2)を模した国産最初期の電気機関車、(4)は全ての部品の国産化を達成し量産された「東芝戦時形」の原形となるものだそうです。現在は大牟田市が所有し保存しています。

「輸入した電気機関車を起源として国産化を図り、さらに大型電気機関車へと発展した日本の電気機関車の系譜を今日に伝える車輛群として産業史、鉄道史、科学技術史上に価値が高い」と評価されました。

 また「登録有形文化財」には、鉄道関連物件として宮崎県高千穂町の旧国鉄高千穂線「高千穂橋梁」(1971年築)などが新指定。地上105mと日本一の高さを誇る鉄道橋で、第三セクターの高千穂鉄道へ経営移管後に廃線となり、現在は観光鉄道「高千穂あまてらす鉄道」として使われています。