チャンピオンズリーグ(CL)・決勝トーナメント1回戦(ラウンド16)セカンドレグが18日に行われ、トッテナム・ホットスパー(イングランド)とアトレティコ・マドリード(スペイン)が対戦した。
プレミアリーグで苦戦を強いられ、国内2つのカップ戦でも既に敗退したトッテナム・ホットスパーにとって、今季のCLは残された“最後の希望”と言うこともできる。リーグフェーズの時は前任者のトーマス・フランク氏がチームを率いていたが、5勝2分1敗の勝ち点「17」と順調に勝ち星を重ね、3シーズンぶりに戦うCLの舞台で、ラウンド16へストレートインしていた。
そんなトッテナム・ホットスパーの前に立ちはだかるのが、コパ・デル・レイ(スペイン国王杯)で決勝行きの切符を手中に収めているアトレティコ・マドリードだ。リーグフェーズは4勝1分3敗の勝ち点「13」で14位と、ラウンド16へのストレートインこそ逃したが、決勝トーナメントプレーオフではクラブ・ブルッヘ(ベルギー)を2戦合計7-4で撃破。3年連続でラウンド16に駒を進めている。
両者がぶつかった10日のファーストレグでは、トッテナム・ホットスパー側にミスが相次いだこともあり、アトレティコ・マドリードが序盤からゴールを重ねていく。トッテナム・ホットスパーも反撃の姿勢を見せたものの、最終的なスコアは5-2。ホームで戦ったアトレティコ・マドリードが、3点のアドバンテージを手にしていた。
『トッテナム・ホットスパー・スタジアム』で行われたセカンドレグは序盤の6分、ペナルティエリア右でセカンドボールを拾ったジュリアーノ・シメオネが、鋭いグラウンダーのボールを折り返すと、逆サイドに詰めていたアデモラ・ルックマンがダイレクトでねじ込んだが、ここはオフサイドの判定。ゴールは認められない。
以降は徐々にトッテナム・ホットスパーが、ホームの大声援を背に反撃に出る形を作っていく。この姿勢が実ったのは30分のこと。敵陣右サイドでのスローインをクイックで始めると、前を向いたマティス・テルがアーリークロスを送る。最後はボックス内にフリーで走り込んだランダル・コロ・ムアニがヘディングシュートを沈め、2戦合計スコアで2点差に詰め寄った。
このゴールを機に、スタジアムのボルテージはさらに高まっていく。35分にはアーチー・グレイのドリブルでの前進から速攻へ移ると、コロ・ムアニ、シャビ・シモンズと繋いで、ボックス左でフリーになったテルにボールが渡る。左足でシュートを放ったが、ここはGKフアン・ムッソが立ちはだかった。
前半終盤の45分には、アトレティコ・マドリードが再びトッテナム・ホットスパーのゴールを脅かす。ペナルティエリア手前左寄りの位置でセカンドボールを拾ったジュリアーノが、強烈なミドルシュートを放つと、ボールはクリスティアン・ロメロに当たってコースが変わったが、GKグリエルモ・ヴィカーリオがビッグセーブ。トッテナム・ホットスパーとしては守護神の活躍でピンチを切り抜け、このままの点差でハーフタイムに突入した。
後半に入ると、立ち上がりの時間帯に試合が大きく動く。まずは47分、アトレティコ・マドリードは自陣でトッテナム・ホットスパーの攻撃を食い止めると、ここからカウンターへ転じる。ジュリアーノからのスルーパスに抜け出したルックマンが、相手を引き付けて横へ渡すと、フリアン・アルバレスがペナルティエリア内から強烈なシュートを突き刺し、アトレティコ・マドリードが大きな1点を手にした。
だが、トッテナム・ホットスパーも簡単にはアトレティコ・マドリードを勢いに乗らせない。敵陣でのハイプレスでアトレティコ・マドリードの前進を制限し、鋭い読みを見せたグレイがボールを掻っ攫うと、ペナルティエリア手前でパスを受けたシャビ・シモンズが右足一閃。狙い澄ましたミドルシュートを沈め、セカンドレグ単体では勝ち越し、2戦合計スコアでは再び2点差に詰め寄った。
“奇跡”の逆転を信じるトッテナム・ホットスパーは60分、またも敵陣での守備からショートカウンターへ転じ、ボックス内でシャビ・シモンズからのパスを呼び込んだペドロ・ポロに決定機が到来。右足アウトサイドで狙い澄ましたシュートを放ったが、GKムッソに防がれる。
トッテナム・ホットスパーは攻撃の圧力をさらに強めていきたかったが、時間の経過とともにアトレティコ・マドリードが“試合巧者ぶり”を発揮。うまく時計の針を進めながら、チャンスと見るや否やゴールへ迫る“牙”も隠さず、このままの点差を維持する。
この姿勢は75分に結果につながる。ジョニー・カルゾードが敵陣中央でロメロのファウルを誘発すると、アルバレスが直接狙う。コースを狙ったシュートはGKヴィカーリオにストップされたが、このプレーで得た左コーナーキックから、ニアサイドに飛び込んだダヴィド・ハンツコがヘディングシュートを沈める。アトレティコ・マドリードは再び2戦合計スコアを3点差に戻し、実質的にトッテナム・ホットスパーにトドメを刺した。
90分にはシャビ・シモンズが相手ペナルティエリア内でファウルを受け、PKを獲得すると、倒されたシャビ・シモンズ自らが仕留め、再び2点差に詰め寄る。だが、トッテナム・ホットスパーの反撃はここまで。試合はこのままタイムアップを迎えた。
この結果、アトレティコ・マドリードが2シーズンぶりに準々決勝に進出した。なお、トッテナム・ホットスパーはセカンドレグ単体で見ると勝利し、イゴール・トゥドール監督就任後、公式戦6試合目にして初勝利を手にしたが、CLでの冒険はラウンド16で幕を閉じた。
準々決勝ファーストレグは2026年4月7日もしくは8日に、セカンドレグは4月14日もしくは15日の開催。アトレティコ・マドリードはバルセロナ(スペイン)と対戦。今季公式戦における両者の対戦は、ファーストレグで今季5度目、セカンドレグで今季6度目となる。
【スコア】
トッテナム・ホットスパー 3-2 アトレティコ・マドリード(2戦合計:5-7)
【得点者】
1-0 30分 ランダル・コロ・ムアニ(トッテナム・ホットスパー)
1-1 47分 フリアン・アルバレス(アトレティコ・マドリード)
2-1 52分 シャビ・シモンズ(トッテナム・ホットスパー)
2-2 75分 ダヴィド・ハンツコ(アトレティコ・マドリード)
3-2 90+1分 シャビ・シモンズ(PK/トッテナム・ホットスパー)