ガソリン急騰、家計に打撃=地方に広がる懸念、対策急ぐ政府

都市鉱山 なぜ有効活用できず?

 イラン情勢の緊迫化に伴う原油価格の大幅な上昇により、国内でもガソリン価格が急騰している。日常の足として自動車が欠かせない地方では13日、給油所の利用客から家計への打撃を懸念する声が相次いだ。価格抑制策の準備を急ぐ経済産業省は、19日からの実施を前に、冷静な対応を呼び掛けている。
 経産省の調査(9日時点)で先週からの上げ幅が最大となった和歌山県では、和歌山市内の給油所が12日にレギュラーガソリン1リットル当たり150円から181円まで引き上げた。「ここまでの上げ幅は開店以来初めて」(所長)といい、利用客の50代男性は「今後が恐ろしい。車を使った外出がしづらくなる」とため息をついた。
 最も店頭平均価格が高かった山形県。山形市内の給油所は180~190円台での販売が中心だ。同市の70代女性は「ガソリンがなくなったので仕方なくこのタイミングで来た。生活に大きなダメージだ」と語った。
 ガソリン高騰を招いたのは、イランによるホルムズ海峡の事実上の封鎖だ。原油価格は先物市場で一時1バレル=120ドルに迫り、石油元売り会社が12日に卸価格を1リットル当たり26円上げたため、店頭価格も急上昇した。今後も高値が続くとの見方が広がり、店頭には利用者が押し寄せた。
 政府は原油輸入量の93%が通過するホルムズ海峡の封鎖継続に備え、16日以降に民間・国家備蓄を放出する。赤沢亮正経産相は13日の閣議後記者会見で「代替調達先の確保に全力を尽くす」と述べ、相手先として「過去に実績があり、増産余力のある中央アジアや南米」を挙げた。
 価格対策は19日から講じ、石油元売りへの補助を通じて全国平均で170円程度に抑え込む。経産省の担当者は「来週は170円を超えるかもしれないが、数週間で落ち着く。過度に心配せず、いつものペースで給油を」と呼び掛けている。 
〔写真説明〕値上がりしたガソリン価格を示す看板=13日、和歌山市
〔写真説明〕レギュラー1リットル=182円に値上がりしたガソリン価格を示すガソリンスタンドの看板=13日午後、山形市