アメリカ空軍は2026年3月4日、「スタンド・イン・アタック・ウェポン(SiAW)」の生産能力拡大を進める中で、ミサイルの提案を幅広く企業から求めると発表しました。
従来機のほかF-47やB-21にも搭載予定
アメリカ空軍は2026年3月4日、「スタンド・イン・アタック・ウェポン(SiAW)」の生産能力拡大を進める中で、開発中のシステムと「同等またはそれ以上の能力」を持つミサイルの提案を幅広く企業から求めると発表しました。
この発表は、空軍ライフサイクル管理センター兵器室から発行されており、回答期限は3月19日となっています。
SiAWは、ノースロップ・グラマンによって開発されている超音速の空対地ミサイルで、敵の防空システムを突破し、高価値で移動可能な目標を破壊することを目的としています。F-16、F-35といった従来機のほか、F-47やB-21など現在開発中の最新戦闘機や爆撃機への搭載も検討されています。
このミサイルは、ノースロップ・グラマンのAGM-88 HARM(高速対レーダーミサイル)から発展したAARGM-ERをベースとしており、射程約180マイル(約290km)、速度マッハ4とされるAARGM-ERのスペックを上回る性能を持つミサイルになると予想されています。
同ミサイルは、これまで敵の防空圏の外から行っていた巡航ミサイルなどによる「スタンドオフ攻撃」に代わり、防空圏内に侵入したステルス機が近距離から攻撃する「スタンドイン攻撃」を重視するために開発されました。この方式では、ミサイル攻撃を事前に察知した移動式レーダーやミサイル発射機に退避する時間を与えません。
なお、アメリカ軍はSiAWと同等またはそれ以上の能力を持つミサイルを製造できる企業を募集するとしていますが、これはSiAWを採用しないという意味ではなく、生産能力の拡大と技術競争を同時に進める狙いがあると考えられます。
そのため今回の発表では、年間600発程度、将来的には数千発規模の調達になる可能性も示唆されています。それに見合う生産能力を確保するため、ノースロップ・グラマンのほかにもミサイルの製造能力を持つ企業を新たに募集しています。1社だけでなく複数企業に生産能力や改良案を提案させることで、量産体制を強化しようとしていることがうかがえます。