西武鉄道は、新宿線で特急「小江戸」として運行している10000系の後継として、2027年春からライナー型の新車両を導入します。同社に詳細をたずねました。
「トキイロ」導入に合わせて本川越駅も改修
西武鉄道は、新宿線で特急「小江戸」として運行している10000系「ニューレッドアロー」の後継として、2027年春から新車両「トキイロ」を導入します。池袋線では10000系の後継車両が特急専用の001系「ラビュー」となった一方、新宿線は座席の向きを変えることで一般車両にも充当可能なライナー型車両となります。この背景や「トキイロ」の詳細について、西武鉄道へ詳細をたずねました。
現在、池袋線の特急は2019年に登場した001系で統一されていますが、新宿線の特急は全て1993年に登場した10000系で運行されています。10000系は、101系などの古い車両の走行機器を流用して製造されており、老朽化が進んでいます。
「トキイロ」は8両編成で、全ての車両でカラーリングが異なるデザインは西武鉄道で初の取り組みとなります。車両は川崎車両が製造。軽量アルミ車体を採用し、消費電力が少ないVVVF制御装置などを導入することで、10000系に比べて消費電力量を約70%削減します。
今後、2026年度に8両が4編成導入され、その後の増備計画については未定とのこと。特急「小江戸」の7両編成から1両長くなります。現在、本川越駅では、7両編成までしか入線できない2番ホームで延伸工事が進められており、これは「トキイロの運行開始に合わせた改修」(広報部)だといいます。
新宿線への「トキイロ」導入の経緯や車両の仕様などについて、西武鉄道に聞きました。
「特急車両」の後継が「ライナー型」になった背景は
――池袋線では10000系の後継車両が特急専用の001系となった一方、新宿線はライナー型車両となりました。これにはどのような理由があるのでしょうか?
現行の新宿線特急のご利用状況を鑑み、単純に車両を置き換えるだけでなく、新たなサービス形態への刷新を図るべく、検討を進めてきました。池袋線に比べ通勤需要の割合が高いという新宿線の特性を踏まえ、停車駅、運行本数、運転時刻など、現行の新宿線特急の運行形態にとらわれることなく、様々な可能性を検討した結果、トキイロの導入に至りました。
――「トキイロ」は40000系なのでしょうか?
台車や制御装置など、主要な機器が40000系と共通となるため、車両管理上の呼称は40000系となりますが、空間デザインの企業である丹青社と共に車内外のデザインや車内設備面を新規に考案していることから、当社としては新車両として案内しています。
――既存の40000系からどの部分が変わるのでしょうか?
設備面ではリクライニングシートや座席の目線仕切り、全席コンセント、色温度にこだわった照明など、既存の40000系よりも充実した設備を備えており、快適性の向上を図っています。
――新宿線の有料着席サービス刷新に関して、「トキイロ」と特急「小江戸」の10000系が混在する期間はあるのでしょうか?
10000系については、2027年春のトキイロの定期運行開始に合わせて、現在の定期運行を終了します。
――「トキイロ」の導入により、「拝島ライナー」はどうなるのでしょうか?
運行形態の変更はありません。
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今後、新宿線の特急は、これまでの枠にとらわれない新しい形に生まれ変わることになります。