与党、予算案「年度内」へ強硬=国民民主、募る不信

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 高市早苗首相が目指す2026年度予算案の年度内成立に向け、与党は13日に衆院を通過させる方針だ。成立に協力するとしてきた国民民主党は採決を16日に延期するよう提案したが、自民党は拒否。坂本哲志衆院予算委員長(自民)が職権を連発して13日の委員会採決を決めた。なりふり構わぬ強硬姿勢に、国民民主は不信を募らせている。
 「この国会で行われているのは協議と合意による前進ではなく、数の暴力による一方的な日程消化だ」。国民民主の浅野哲氏は12日の予算委で、与党を厳しく批判した。
 坂本委員長はこれまで、4~6日の省庁別審査を職権で決定。その後も6、11両日の一般質疑、13日の締めくくり質疑も職権だった。国民民主を含む野党はいずれも反対した。
 国民民主は昨年末、所得税の課税最低ライン「年収の壁」見直しを政府・与党が受け入れる見返りに、予算案の成立に協力すると表明。榛葉賀津也幹事長は11日までに自民の鈴木俊一幹事長に対し、13日の衆院通過には反対だが16日なら容認すると伝えた。
 だが、この提案を自民内で真剣に検討した雰囲気はない。関係者によると、首相は13日通過を譲らず、国民民主とパイプを持つ麻生太郎副総裁も事態打開に動かなかった。
 これまで国民民主は自らの主張を与党に受け入れさせ、存在感を示してきた。だが、自民は先の衆院選で大勝し、少なくとも衆院段階では野党の協力は必要なくなった。自民ベテランは国民民主について「ゴールポストを動かして、要求ばかりだ」と不満を語った。
 16日採決は、国民民主にとっても苦肉の提案だった。玉木雄一郎代表は政権との連携を重視した一方で、古川元久国対委員長と参院側は与党の国会運営に批判を強めた。中道改革連合に歩調を合わせることも増え、国民内からは「与党はおごり高ぶっている」(幹部)との声が出ている。
 ただ、参院では与党が過半数を割り込んだままで、国民民主の協力が得られなければ審議は野党ペースで進む可能性もある。与党は参院会派に2人が所属するチームみらいへの接触を強めている。同党の安野貴博党首は12日の記者会見で、予算案について「現時点で党としてのスタンスは確実なものになっていない」と述べるにとどめた。 
〔写真説明〕衆院予算委員会で答弁する高市早苗首相(手前左)=12日午後、国会内