西武鉄道が新交通システムの山口線に投入する新型車両「L00(れお)系」の第1編成を報道陣に公開。新型はかなり「通勤電車」っぽくなりました。
「遊具の延長線上」では全くない! 41年ぶりの新型
西武鉄道は2026年3月10日、新交通システムの山口線に投入する新型車両「L00(れお)系」の第一編成を報道陣に公開しました。3月27日に運転を開始します。
山口線は狭山線の西武球場前駅と多摩湖線の多摩湖駅を結ぶ2.8kmの路線で、大手私鉄で唯一、ゴムタイヤで走る新交通システム(案内軌条式鉄道)が採用されています。もともと西武園ゆうえんちの遊具的な位置づけだった「おとぎ列車」を改築したもので、西武ライオンズ球場(ベルーナドーム)や西武園ゆうえんちと主に国分寺方面のアクセスを担っています。
その新交通システムへの転換が1985年のこと。それ以来、41年ぶりとなる新型車両の導入です。第1編成は埼玉西武ライオンズをイメージしたデザインとなっています。
車両メーカーは新交通システムで定評のある三菱重工業です。現在の車両である8500系の形式名の由来ともなった「1両あたり長さ8.5m」という小ぶりなサイズや4両編成は変わらないものの、アルミニウム合金製となった車両は大幅に近代化されました。車体側面に一つある乗降扉は、片開き式から通勤電車のような両開き式になりました。
8500系の車内はどことなく遊具的なかわいらしさも感じる小柄なボックス席が並んでいますが、L00系はほぼロングシート化。これも通勤電車の趣です。車端部だけは運転席側に向いて前面展望を楽しめる「キッズシート」になっています。
ただ、各車両に座席を取り払ったフリースペースを設けたこともあり、座席の数自体は大きく減っています。着席定員は編成全体で192名から144名になりました。一方で立客を含めた乗車可能人員は396名から436名にアップしており、ベルーナドームでのイベントや野球終了後の多客時などには効果を発揮しそうです。
「混雑時にありがたい性能」が大幅アップ!?
現行の8500系は、西武で初めてVVVFインバーターを搭載するなど、機器面でも意欲的な車両でした。新型車両への置き換えによる具体的な省エネ効果などは明らかにされていないものの、西武の担当によると「空調の性能が150%アップ」しているとのことで、特に混雑時の冷房の効きには期待が持てるかもしれません。
今後、L00系は2027年度にかけて年1編成のペースで導入され、8500系を置き換える計画です。ただ、先ごろ発表された第2編成は西武園ゆうえんちをイメージしたデザインで、第1編成とは車体色も全く異なります。
では、第3編成はどのようなデザインになるでしょうか。L00系は山口線3駅(西武球場前、西武園ゆうえんち、多摩湖)の施設を象徴する「Lions」「Leisure」「Lake」の頭文字と、山口線沿線の可能性が無限大であることを示す「00(∞)」を組み合わせての形式名と説明されているので、「多摩湖」と考えるのが自然かもしれません。しかしながら西武の担当者によると、第3編成のデザインや8500系の今後については、「まだ全く決まっていません」ということでした。