バルセロナのジョアン・ラポルタ前会長が9日、スペインのメディア複合企業である『グルポ・ゴド』が主催する選挙討論会に姿を見せ、元スペイン代表MFシャビ・エルナンデス氏の主張に真っ向から反論した。同国メディア『ムンド・デポルティーボ』が同日、選挙討論会の様子とともに、ラポルタ氏の発言を伝えている。
ラポルタ氏の会長としての任期は2021年3月から今季終了時までとなっていたが、新会長の選挙期間が今年2月から3月にかけて設定されたことに伴い、先月9日付で一度会長職を辞任。3月15日には新会長選挙の投票日を控えているが、ラポルタ氏も出馬しており、2期連続での再選を狙っている。
このような状況のなか、8日にはバルセロナの“レジェンド”である元スペイン代表MFシャビ・エルナンデス氏が、スペインメディア『ラ・バングアルディア』のインタビューにて、ラポルタ前会長を批判したことが話題となった。現役選手としてバルセロナに数々のタイトルをもらたしたシャビ氏は、2021-22シーズン途中から2023-24シーズン途中までの3年弱にわたって監督としてバルセロナを指揮したが、「バルサに戻るつもりはない。選手としても監督としても、私の時間はすでに終わった」と、将来的なバルセロナ復帰を明確に否定。「今はただ真実を語りたいだけだ」とした上で、自身が監督を務めていた際のラポルタ前会長の振る舞いを、次のような言葉などで批判していた。
「彼はメディアを使って私に対する攻撃キャンペーンを展開した。ラポルタは私が10人の選手を放出したいと言いふらしていたが、それは嘘だ。敬意を表して名前は挙げないが、売却について話し合ったのはたった1人だけだ。誠実でない人物に頼ることはできない」
「憤慨しているわけではない。ただ、クラブは根本的に改革する必要があることを人々に知ってもらいたいんだ。バルサはうまく機能していない。私はそれを直接見てきた。人々には真実を知ってもらいたいんだ」
これらのシャビ氏の発言を受けて、ラポルタ前会長は「私は驚き、傷ついた」と正直に告白。しかしながら、「シャビの一連の発言を見ると、(現監督のハンジ・)フリックの姿が浮かんでしまう。バルサの会長は大変で、時には非情な決断も迫られる。私はすべきことをしただけだ」と言葉を続け、シャビ氏の主張に真っ向から反論した。
「彼はリラックスしすぎて、仕事と私生活のバランスが取れていなかった。と同時に、彼は、当時のバルサの選手層に不満を持っており、このままではマドリーと競争できないと主張していた。競争力を維持するため、私に戦力の強化をオーダーしたが、彼のプランを継続することは難しかった」
「彼が傷ついたことは理解できる。ただし、シャビが指揮を執ると我々は負け続け、フリックが指揮を執ると勝ち始めた。選手の顔ぶれが大きく変わったわけではないにもかかわらず、シャビの下では負け、フリックの下では勝っているんだ」
続けて、「私を傷つけるため、(ラポルタ氏の顧問である)アレハンドロ・エチェバリアを攻撃したことが痛ましい。なぜなら、エチェバリアと(ラファエル・)ユステ(副会長)は、最後までシャビの監督続投を望んでいたのだから」とラポルタ氏。会長選を1週間後に控えた状況を受けて、「シャビの背後には、彼を利用している人物、ビクトル・フォントがいる」と、同じく会長選に出馬しているフォント氏の名前を挙げると、「彼はこのプロセスを混乱させようとしている」と、今会長選の対抗馬を非難した。
また、シャビ氏は先のインタビューの中で、2023年1月にアルゼンチン代表FWリオネル・メッシのバルセロナ復帰が内定していたにも関わらず、ラポルタ氏の判断によって頓挫したと主張していた。しかしながら、ラポルタ氏は「彼とは経済的な理由で契約更新ができなかった。その後、2023年にメッシが『バルサに戻りたい』と私に言ったので、私は契約書を(父で代理人の)ホルヘ・メッシに送った。その後、彼は私の家に来て、ここではプレッシャーが大きすぎると言ったんだ」と発言。依然として、両者の発言には食い違いが生じている。
一方で、ラポルタ氏は、現在は一部のスタンドが開放されている本拠地『Spotifyカンプ・ノウ』が完成した暁には、同スタジアムの付近にメッシの銅像を建てる予定だと発言。現状では、『Spotifyカンプ・ノウ』は2027年中に完成する見込みだ。ラポルタ氏は「彼の銅像を建てるだけでなく、感謝を伝える試合を開催したい」と述べた。
なお、同じく選挙討論会に出席しており、今回の会長選にも出馬しているフォント氏は、「これは信用問題だ。メッシもシャビと同じ意見だ。嘘を続ける会長の言うことに誰が耳を傾けるのか?」と主張。「レオはいつか自分の話をするだろう。私利私欲のため、史上最高の選手との関係を断ち切ったにもかかわらず、銅像や賛辞で関係を修復しようとするのは嘆かわしいことだ。バルサファンが、史上最高の選手を失ったことで感じている傷は、誰にも癒すことができない。バルサをもっと偉大なクラブにしていたはずなのだから」などと言葉を発し、ラポルタ氏の発言を批判した。
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