交流・ビジネスに暗い影=講演会中止、抹茶輸出できず―「残念」「祈るしか」・イラン攻撃1週間

人工衛星打ち上げ 世界的に増加

 米軍などによるイラン攻撃が始まり、7日で1週間が経過した。戦闘の長期化が懸念される中、日本での交流事業やビジネスにも影響が出ている。中東での国際空港閉鎖に伴う欠航が要因で、担当者からは「残念」「早期終結を祈るしかない」との声が上がる。
 滋賀県では、大津市で3日に開催予定だった歴史セミナーが中止になった。バチカンから招いた講師が搭乗する予定だった航空機が欠航し、来日できなくなったためだ。
 セミナーは昨年の大阪・関西万博を機に生まれた県とバチカンの交流事業。織田信長が築いた安土城が描かれ、ローマ教皇への献上後に行方不明となったびょうぶに関する企画だった。県文化財保護課の担当者は「準備を重ねてきたが中止となり残念」と肩を落とす。
 石川県輪島市の県立輪島高でも3日、3年前のトルコ・シリア地震で大きな被害が出たトルコから高校生らが訪問する予定だったが中止された。生徒や教員計8人が2日間にわたり同高生徒らと市内を回り、能登半島地震の爪痕や復興の現状を学ぶ計画だった。同高の担当者は「残念だがまた来年度実施できるよう調整したい」と力を込める。
 吹田市国際交流協会(大阪府)は、国際女性デー(8日)に合わせて7日に予定していた講演会「アラブ世界の女性と仕事」を中止した。ジェンダー問題に詳しい講師が滞在先の欧州から帰国できる見通しが立たなくなったという。協会の担当者は「今後の状況を見極め、開催を改めて検討したい」と話す。
 静岡市の製茶メーカー「茗広茶業」は3年前から、アラブ首長国連邦(UAE)のドバイなどに近年ブームの抹茶を輸出する。ただ空港閉鎖に伴い、ドバイに発送した製品は成田空港で止められた。再発送は見通せず、引き取る方針という。
 現地ではカフェなどの取引先も軒並み休業で、輸出予定だった製品は当面、東南アジアへ回すなどの対応を取る。長瀬隆社長(69)は「お茶以外の輸出品にも大きな影響が出ると思う。長引かないことを祈るしかない」と心配そうに話した。 
〔写真説明〕2日、アラブ首長国連邦のドバイ国際空港に駐機された飛行機(AFP時事)