夫婦が離婚した場合、将来受け取る厚生年金を分ける制度の請求期間が4月から「離婚後5年以内」に延びる。昨年成立の年金制度改革法によるもので、現行の2年以内だと多忙で期限が過ぎてしまうケースがあった。専業主婦の期間が長かった人が離婚しても老後生活が困窮しないようにする。
公的年金は、全ての人を対象とする基礎年金と、サラリーマン向けの厚生年金の2階建て構造。分割制度は厚生年金のうち、収入や加入期間に応じて増える「報酬比例部分」が対象で、2007年度に始まった。年金額算定の基となる保険料納付記録を、夫婦合算の50%を上限に分ける仕組みだ。
夫婦ともに厚生年金に加入していたケースでは、両者の合意か裁判所の手続きに基づき、婚姻期間中の納付記録を多い方から少ない方へ分ける。「合意分割」と呼ばれる制度で、妻の方が多ければ夫に分けることになる。
専業主婦など「第3号被保険者」の期間があった人向けには、離婚した場合、合意がなくても、納付記録の半分が相手側から付け替えられる「3号分割」の制度が08年度に導入されている。
現行では、いずれも離婚した日の翌日から2年以内に請求する必要がある。26年度から改正民法で離婚後の財産分与の請求期限が2年から5年に延長されるのに合わせ、公的年金の分割請求期限も5年に延ばす。
厚生労働省の統計によると、24年度は3万5755件の年金分割が行われた。同年度に分割を受けた人の年金額は、基礎年金を含め平均で月6万934円から同9万4509円に増えた。3号分割のみの女性だと同4万8668円から同5万6985円になった。