【ニューデリー時事】アフガニスタンを支配するイスラム主義組織タリバンの部隊とパキスタン軍の間で26、27両日、大規模な攻撃の応酬があり、双方の発表によれば計180人以上が死亡した。タリバンの越境攻撃を受けたパキスタン側は「戦争状態」(ハワジャ国防相)にあるとして、アフガンの首都カブールなどで空爆作戦を展開。昨年秋以降、断続的に交戦を続けてきた両国間の緊張が一段と高まっている。
タリバン暫定政権は26日夜(日本時間27日未明)、パキスタンが21日ごろ行った越境攻撃に対する報復を、アフガン東部国境沿いの複数地点で開始したと発表。パキスタンの兵士55人を殺害し、約20の前哨基地を制圧したと主張した。
これに対し、パキスタン政府は「正義の怒り」と名付けた報復作戦の実施を宣言。同国軍がアフガンのカブールや南部カンダハルの軍事施設を空爆し、タリバン兵133人を殺害したと説明した。シャリフ首相はX(ツイッター)で、パキスタンには「あらゆる侵略の意図を打ち砕く」能力があると強調した。
パキスタンは21日ごろ、同国での自爆テロに関与した過激派の拠点を掃討するためだとしてアフガンを攻撃。イスラム武装勢力「パキスタン・タリバン運動(TTP)」などの戦闘員80人以上を殺害したと訴えていた。これに対し、タリバン側は犠牲になったのは民間人だと指摘し、報復に踏み切ることを示唆していた。