障害者権利制限、過去にも訴訟=選挙権や公務員の地位巡り―支援団体「法的差別は存続」

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 成年後見制度利用者の権利制限を巡っては、過去にも当事者が訴訟を起こし、行政の対応に変化を促してきた。最高裁によると、利用者数は2024年末時点で25万人を超え、年々増加傾向にある。非営利団体「障害者欠格条項をなくす会」(東京)は「法的差別が存続している現状と問題を認識し、廃止に向けて取り組む必要がある」と訴える。
 公選法にはかつて、成年後見人が付いた人は選挙で投票できなくなる規定があった。茨城県牛久市の知的障害のある女性が11年2月、国に選挙権があることの確認を求め、東京地裁に提訴。その後、京都やさいたま、札幌の各地裁にも相次いで訴訟が起こされた。
 東京地裁は13年3月、規定は憲法に違反すると判断し、女性の訴えを認めた。国側は控訴したが、同年に規定を削除する改正公選法が成立。各地の訴訟はいずれも和解となった。
 15年7月には、判断能力が著しく不十分な「被保佐人」らは職員になれないと定めた地方公務員法の規定が違憲だとして、大阪府吹田市の元臨時職員で、知的障害のある男性が市を提訴。一審大阪地裁は請求を棄却したが、二審大阪高裁で19年10月、和解が成立した。和解条項には「市は今後一層取り組みを深め、障害者の就労支援を含む計画などの実現に向けて努力をする」などと記された。
 最高裁によると、24年に成年後見制度を利用し始めた人のうち、理由は認知症が最多の61.9%。ほかに知的障害が9.7%、統合失調症が9.2%だった。年齢別では男女いずれも80歳以上が最多で、高齢化が進む中、多くの人が当事者になり得ることを示している。