藤田被告「命守るため断れず」=強盗加担、従属的と強調―「ルフィ」幹部

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 「ルフィ」などと名乗る指示役による広域強盗事件のグループ幹部だった藤田聖也被告(41)。法廷ではフィリピンの入管施設から一連の事件に加担した経緯について、「逃げられない環境で、自分の命を守るために断れなかった」と主張し、従属的な立場だったことを強調していた。
 被告人質問などによると、藤田被告は北海道函館市出身。福祉系の専門学校を卒業後、不動産関係の仕事などを経て、27歳の頃、後に特殊詐欺グループのリーダーとなる渡辺優樹被告(41)と出会った。
 当時、渡辺被告はコールセンターの運営などを手掛けており、2人は不動産業や飲食業で共同経営を開始。だが2012年に金庫窃盗事件を起こし、いずれも実刑判決を受けたという。
 外国為替証拠金取引(FX)で生計を立てていた藤田被告は19年9月ごろフィリピンに渡航し、渡辺被告の組織に加入。当初は年内に帰国するつもりで、実際に一度グループを抜けたなどと説明したが、21年2月には現地当局に拘束された。
 収容された「ビクタン収容所」は劣悪な環境で、収容者同士のトラブルから人が殺されることもあったという。「1人で生きていくのは難しい」。こう考えた藤田被告は、同年4月ごろに渡辺被告らが収容されたのを機に、再び行動を共にするようになった。
 22年3月以降、別の特殊詐欺組織のトップだった今村磨人被告(41)が「ルフィ」などと名乗り、入管施設から指示して日本国内で強盗事件を起こすようになった。藤田被告は、今村被告に協力を依頼された渡辺被告から指示役などを命じられたという。
 被告人質問で藤田被告は、渡辺被告について「北海道の頃と変わり、怖くて逆らえず、絶対的な立場だった。グループに所属するため、従うしかなかった」と説明。弁護人から「もしもう一度収容所に戻れたら?」と問われると、「今、過去に戻っても逆らえないと思う。ただ、強盗はやらない」と神妙に答えた。 
〔写真説明〕藤田聖也被告