【ミュンヘン時事】ドイツ南部で開かれていたミュンヘン安全保障会議が15日、閉幕した。注目を集めたルビオ米国務長官は深刻な相互不信に陥る米欧関係について、「再び活力ある同盟関係を望む」と呼び掛け、欧州連合(EU)のフォンデアライエン欧州委員長も「肩を並べて目の前の課題に立ち向かう」と協調姿勢を示した。ただ依然溝は大きく、米欧は新たな連携の在り方を模索して再出発を図る。
第2次トランプ米政権発足後初となった1年前の同会議では、バンス米副大統領が演説で「欧州が最も懸念すべき脅威は、ロシアでも中国でもなく欧州内部だ」と欧州を非難。偽情報やヘイトスピーチ(憎悪表現)の規制を「言論の自由の後退」と言い放ち、リベラルな価値観を重視する欧州主流派を敵に回した。
フランスのマクロン大統領は13日の演説で、このバンス演説を念頭に「言論の自由は相手への敬意があって成り立つ。これが良好な米欧関係の基礎だ」とトランプ政権をけん制。メルツ独首相もトランプ大統領を支える政治運動「MAGA(マガ)」は「欧州のものではない」と距離を取り、北大西洋条約機構(NATO)など共通の利益に関係修復の焦点を当てた。
〔写真説明〕ドイツのメルツ首相(左から2人目)と会談するルビオ米国務長官(右から2人目)=13日、独南部ミュンヘン(AFP時事)