診察・入院の基本料アップ=物価高、賃上げに対応―過疎地と連携の病院へ加算・診療報酬改定

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 中央社会保険医療協議会(厚生労働相の諮問機関)は13日の総会で、2026年度の診療報酬改定案を示した。初・再診時の診察や、入院にかかる基本料金を引き上げるのが柱。医療機関の経営を圧迫する物価高に対応するとともに、医療従事者の賃上げにつなげる。また、過疎地の診療所と連携する病院への加算を盛り込み、人口減少が進む地域の医療サービス維持を目指す。
 物価高対応では再診料を10円、入院基本料を病棟の種類に応じて1人1日当たり最大3240円上げる。ほかに、全ての医療機関で初診料や再診料、入院基本料に上乗せする加算を新設し、26、27年度の2段階で実施。入院患者の食事代を1食40円、65歳以上の長期入院患者の水道光熱費も1日60円値上げする。
 また、24年度改定で看護師らの基本給アップを条件に導入した初・再診時などの加算について、26年度改定は対象職種を40歳未満の勤務医や事務職員らにも拡大した上で額を上積みする。拡充は段階的に実施。導入を希望する医療機関には国への届け出と、賃上げの実績報告を求める。
 こうした見直しで患者の窓口負担は増える。24年度から継続的に賃上げしている施設では、例えば初診時の基本料金が26年度3160円、27年度3350円になる。3割負担の場合、患者の支払額はそれぞれ948円、1005円となる。
 人口減少対応では、過疎地にある診療所などと連携し、緊急入院が必要な患者の受け入れ体制のある病院への加算を新設。医師の偏在対策として、若手が少ない消化器外科医や、長時間の高難度の手術を行う外科医らの処遇改善の取り組みにも加算を設ける。都市部を中心に高齢患者の救急搬送が増えるため、救急外来を24時間提供する病院の報酬も手厚くする。
 このほか、必要度の低い訪問診療や利益率が高過ぎる訪問看護の報酬を抑制。高齢者住宅に併設した訪問看護ステーションなどが対象で、医療費削減につなげる。