衆院選を若者はどう見ているのか。政治分野のジェンダー不平等解消に取り組む「FIFTYS PROJECT」代表の能條桃子さん(27)に聞いた。
―突然の衆院選となった。
自民党と日本維新の会による連立の信任を問うのは分かる。ただ、政府や自治体の予算への影響が大きく、受験シーズンであることを考えてもタイミングは疑問だ。短期間で何を評価しろというのか。有権者を置き去りにする政治家都合の選挙だ。首相が自分のタイミングで解散できてしまうことも問題だ。
―どのような論戦を期待するか。
国際的なインフレの中、経済的に厳しいと思っている若い世代は多い。高市早苗首相は「責任ある積極財政」を掲げているが、責任を果たせていないから円安が加速しているのではないか。そうしたことは問われるべきだ。選択的夫婦別姓や同性婚をはじめ、個人の権利が保障されていない人、選択肢のない人に寄り添った議論をしてほしい。
―被選挙権年齢引き下げを訴えてきた。
25歳未満の人は自分と同じ年の候補者がいない中で投票しなければならず、自分たちの意見が届く感覚が持ちづらい。被選挙権年齢の引き下げはそれを解決する一つのステップなので、各党に取り組んでもらいたい。
―首相の若者人気をどう見るか。
「見せ方」が上手だ。今までの政治家はモゴモゴ話し、何を言っているのかよく分からなかった。高市首相はハキハキと話すし、刷新感が「刺さっている」のだと思う。経済など停滞感がある中で「初の女性首相だし、応援しようよ」という空気感がある。ただ、高市氏は家族主義を守るスタンスを取ることで保守政党の中で支持を集め、首相になった。どれだけジェンダー平等政策に取り組むかは疑問だ。
―立憲民主党と公明党による新党「中道改革連合」が発足した。
立民、公明の主張は近いと思っていたので違和感はない。選択的夫婦別姓を掲げる勢力として期待している。一方で、会見などではおじさんしか出てこず、古い政治だと感じた。女性も若者もいない中で考えた「中道」はずれる。いくら「多様性」と言っても伝わらない。
能條 桃子(のうじょう・ももこ)1998年生まれ。慶大院経済学研究科修士課程修了。一般社団法人「NO YOUTH NO JAPAN」代表理事。2021年、森喜朗元首相の女性蔑視発言に対する抗議署名を提出。22年、米誌タイム「次世代の100人」に選出された。
〔写真説明〕インタビューに答える能條桃子さん=1月20日、東京都中央区