高市首相動画、異例の1億再生=SNS「広告」、疑問の声【2026衆院選】

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 自民党が衆院選公示前にユーチューブに投稿した高市早苗首相(党総裁)のメッセージ動画の再生回数が4日、1億回を超えた。政治関連の動画としては異例。X(旧ツイッター)などで広告として配信していることが影響しているとみられ、「広告費にいくら使ったのか」といった疑問の声も出ている。
 動画は、首相が「未来は自らの手で切り開くもの。自民はその先頭に立つ」と訴える内容。公示前日の1月26日に党公式チャンネル(登録者数19.6万人)に投稿され、10日足らずで大台を超えた。日本のミュージックビデオの最速記録とされる音楽ユニットYOASOBIのヒット曲「アイドル」でも35日を要している。
 これまで自民の最多再生は、2024年衆院選の石破茂総裁(当時)によるメッセージで約2200万回。今回の動画は自民が公示後に投稿した首相の動画と比べても突出している。
 他党で最も再生回数が多かったのは、自民の約3倍の登録者数を誇る参政党が昨年5月に投稿した動画で約4800万回。神谷宗幣代表は3日、Xで「ネットの空中戦に苦戦している。さらに広告を打ちたい」と対抗心をあらわにした。国民民主党の最多は約1400万回(24年10月公開)。中道改革連合は約100万回(今年1月公開)にとどまる。
 公選法は候補者個人による有料のネット広告を禁じるが、政党は選挙運動用サイトなどに直接リンクする広告なら認められている。中央大の中北浩爾教授(政治学)は「SNSは政治や選挙を相当ゆがめており、看過できない。ルールの適正化について議論すべき時だ」と指摘した。