277.8ヤードで空気を変えた 飛ばし屋アマ・後藤あいの一撃【2025年“この1シーン”】

白熱のシーズンが終わった国内女子ツアー。今季全36試合を振り返り、大会ごとに印象に残った“1シーン”を紹介する。

■住友生命Vitalityレディス 東海クラシック(9月19~21日、愛知県・新南愛知カントリークラブ 美浜コース、優勝:神谷そら)

16歳の一撃で空気が変わった。

大会2日目終了後に行われた大会恒例のドライビングコンテスト。当時16歳のアマチュア・後藤あい(兵庫・松蔭高2年)が放った一球で、会場にどよめきが走った。計測された飛距離は277.8ヤード。1998年の開始以来、アマチュア初となる“ドラコン女王”が誕生した瞬間だった。

名だたる飛ばし屋プロが並ぶなかでの戴冠は、偶然ではない。ボール初速70m/秒を記録した弾道は、キャリーで260ヤード付近へ。ツアー屈指のドライビングディスタンスを誇る選手たちを抑え、ギャラリーを一気に主役へと引き込んだ。派手なガッツポーズもなく、淡々とした表情のまま。それでも、会場に残った衝撃は十分すぎるほどだった。

本戦では予選落ちに終わったが、この日の一打が残した意味は大きい。知る人ぞ知る存在だった16歳は、この瞬間を境に“全国区”となった。飛距離という才能を持つ大器は、この20日後に下部ステップ・アップ・ツアー「SkyレディスABC杯」で史上7人目のアマチュア優勝を遂げることになる。

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